8月28日の聴き耳club Bで扱ったリスニングの話題は
Starfish are dying for lack of oxygen (ヒトデが酸欠で死んでいる)
最近世界中でヒトデ(starfishまたはsea stars)の数が減少していますが、その原因が酸欠であるというのが今回の話題です。
米国コーネル大学の微生物学(microbiology)を研究しているIan Hewson教授を中心とするチームが、多くのヒトデが酸欠で死んでいると発表しました。その原因は気候変動(climate change)です。
研究によると、まず、気候変動で藻の大発生(algal bloom)が以前より多くなったことにより、有機物質を分解するバクテリアも増えています。バクテリアは分解に酸素を使いますので、バクテリアが大量に増えるとヒトデが利用できる酸素が少なくなります。これが酸欠の一つの原因です。
さらに温暖化により海の温度が上昇すると、海が保持できる酸素量が減ります。これも海中酸素が不足しヒトデが酸欠になる原因です。
対策として、ヒトデを人工繁殖(breed starfish in captivity)し野生に放つ試みが進行中です。しかし、すでに多くのヒトデが死んでいることを考えると、この方法で個体数の回復は難しいかもしれません。その他に、藻の発生を促進する地上の要因、例えば、農場や水処理施設から出る排水は藻などの肥やしになるのでそれらを減らす取り組みも行われています。
しかし、Ian Hewson教授も述べていますが、主要な解決方法はclimate changeの影響を減らすことのようです。ヒトデの減少は、地球温暖化が様々なところに影響している一つの例なのでしょう。
今回の表現: the way ~: ~のように。
Starfish don’t breathe through gills the way fish do. Instead, they absorb oxygen through their skin. (fish do = fish breathe through gills)
(ヒトデは魚のようにエラ呼吸するのではなく、皮膚呼吸する。)