5月30日の聴き耳club Bで扱ったリスニング題材は
民間初の有人宇宙船
昨年、米国のSpaceX社が民間としては世界で初めて2人の宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(International Space Station)に送りました。以後、日本人宇宙飛行士もSpaceX社の宇宙(Space Dragon)でISSに到着しています。
この最初の民間宇宙船は、SpaceX社のFalcon 9ロケットで打ち上げられました。発射台はLaunch Pad 39Aが使用され、これは月に着陸したApollo 11が発射された台です。Launch Pad 39Aは再び宇宙飛行の歴史の舞台(stage for another space milestone)となったのです。
打ち上げ後3分で、booster(補助ロケット)が本体から分離しますが、これは地球に戻り、大西洋上のドローン船(drone ship)に着陸し再利用されます。そして2分後、宇宙船Space Dragonがロケットから切り離されます。翌日、宇宙船はISSとドッキングし、2人の宇宙飛行士は2か月間ISSに滞在しました。
発射直後、管制塔から次のような言葉が2人の宇宙飛行士に発信されました。
“Bob, Doug, on behalf of the entire launch team, thanks for flying with Falcon 9 today.”
この後周囲で笑いが起きました。なぜでしょう?
飛行機に乗った時にThank you for flying with us. (私どもの航空会社をご利用いただきありがとうございます。)のようなアナウンスを聞くことがありますが、それと同じです。今や宇宙飛行士はSpaceX社のロケット(Falcon 9)を利用するお客様ですから、thanks for …と言ったわけです。
宇宙新時代を象徴する場面でした。