「「ごちそうさまでした」」


「食べるのに結構時間かかっちゃいましたね」

そういうと2人目合わせ軽く笑うと


「そろそろ お風呂 入ろうか?」
蓮がまた意地悪く流し目で言うと


「いいですよ?」


「本気にするよ?」


「はい 私も冗談で言ってませんが?」

この子は全く...


「何があっても知らないよ?」


「何がですか?」


はぁー... 肩をがっくり落として床に向かって
俺 ホントに理性ぶち切れるよ?

それともやっぱり男として見られてないとか? 凹むなぁ.....


「あ でもタオルとかは巻きますけど」


そうしてくれないと 数分も俺がもたないよ..


「じゃ 最上さん 先に入っててくれないかな?
ちょっと用意して行くから」


「は はぁ?」用意ってなんだろう


「あ ウィッグ外してた方がいいよ
少し背もたれのとこ傾斜ついてたから 寄りかかりながら
長めに入れるようになってるんじゃない?」


「はーい」


リビングの前のいわゆる一般的に言うベランダのところに
露天風呂があり
建物側の脇には体を洗うスペースのシャワーがあったり
その反対は脱衣所のようになっていた


脱衣所の場所は一応外ではなく部屋の一角のようになっている


よし タオル巻いたし 大丈夫っと


シャワーを浴びて浴槽に入る
ちょっとぬるめだし さっき敦賀さんが言ってたのこれね
ホント長めに入れそう 幸せ~


うわぁー リビングで見るより入ってみると凄い広~い

何このお風呂 一般のお風呂の何倍あるんだろう..
横に並んでも 5人以上は余裕に入れるし
下手すれば だるまやの私の部屋くらいはあるんじゃ..


お風呂に気を取られていると
背後のリビングの明かりが消え
お風呂の間接照明と 月の明かりだけになった


さっきの月 満月で綺麗..


「最上さん? 入るよ?」


「は はい!」


あんな大きな事言ったけど やっぱり緊張する~//


軽くシャワー浴び 蓮が浴槽に入る前にキョーコに言う


「あ 俺が良いって言うまで目をつぶっててくれないかな?」


「わかりました..」


蓮がゆっくりお風呂に入ってくるのが分かる
そして隣に座った


「今から ちょっと 最上さんに聞いてほしいことがあるんだ」


「はい?」


「ちょっと話長くなるかと思って

さっき結構ぬるめに温度設定しちゃったけど大丈夫?」


「はい」


「あ まだ 目は閉じてて 俺について大事な話なんだ」


「あ あの.. 私にそんな大事な話して良いんですか?」


「君だから聞いてほしいんだ」


何で私なんだろう? 「分かりました」


「君は僕のことを日本人だと思っているけど
実はアメリカ人なんだ」


「ぇ? だって髪も目も黒いし..」


「うん 髪は染めてコンタクトしている」


嘘!? 敦賀さん日本人じゃないの?


そして幼少時代~日本に来るまでの話を聞かされた

アメリカで親友を亡くし
今の敦賀さんを見ても全く想像がつかないほど
荒れた少年時代だったらしい


「あんな優しい顔でいつも笑ってくれてたのに
ホントは辛かったんですね...」


敦賀さんにそんな過去があったなんて。。


「敦賀蓮は この日本で生きていくために社長と作った姿で
昨日 君に会ったのは本当の俺」


「そして前 君が男に絡まれた時に
暴走していたのも本当の俺である久遠なんだ」


「久遠!? 先生の息子さんも久遠じゃ」


「うん 俺の父親は クー・ヒズリー 君の先生で父親だよ」


先生の息子さんが敦賀さん!? 嘘...
敦賀さんの前で 久遠少年やっちゃったのに..
凄い恥ずかしいんですけど...


でも前に会った時に他人行儀だったのは
過去と関係してるのかな。。
父さん 久遠の話してる時凄く寂しそうだった。。


「それと もっと大事な話があと2つあるんだ」


なんだろう?

これ以上の不幸話は耐えられないかもしれない...
少しのん気に聞こえるがキョーコは至って真面目だ


蓮は軽く深呼吸をして

「今まで言えなくてごめんね キョーコちゃん」


「ぇ!? キョーコちゃんって。。」


「ツインテールのキョーコちゃん」


「そんな。。」


「僕にとってあの1週間は この世界で君に再会するまで
一番大切な思い出だったんだ
アメリカに帰っても また泣いてるんじゃないかって心配でね」


嘘..

「コーン...なの? ほんとに?」
口に手を当て今にも泣きそうなキョーコ


「うん.. 素性はトップシークレットで誰にも言えなかったんだ
僕の両親 社長しか素性を知らない..」


「それよりも あの頃と変わらない純粋な君に
闇に囚われすっかり変わってしまった俺を
妖精だって信じていた君に告白出来なかった」


「コーーン!!!

ずっと会いたかった! ホントにずっと会いたかった。。
私が会いたがってるの知ってたのに。。」


振り向き久遠に抱きつき泣きじゃくるキョーコ



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「さっさと食べて お風呂入ろうか?」


「兄さんの馬鹿!///」

2度目を言われるとさすがに赤面してしまった


蓮はそんなキョーコを垂れ下がった目で見ていた


そしてキョーコはあの子達の会話を思い出す


「会ったその日にkiss!!!?」


「いや 気に入ったらそれアリじゃない?」


「好きだと思ったらアリじゃない?」


「ていうか 普通じゃない?」


「別にkissくらいって感じかな?」


「「だよね~w」」


「好きだと思ったら 近づきたい触れたいって思わない?」


「あ.. それは分かる」


「抱きしめられると心地良い。。と思うし。。」


「あぁー 安心するよねw わかるぅー」


そして話は益々進み

「ホントの本気の人だったら その日でもOKかなぁ」


「うんうん 寝ないと愛称分かんないし」


「私は ちょっと様子見るほうかなぁ」


「へぇー いがいー」


あの子達がとっても大人に見えた...
でもそれは好きな人だからであって 誰でもなわけじゃない


「ねっ あのさ.. あれ するのに.. 恥ずかしくない?
見られたりとか..」


「んー そりゃね恥ずかしい気持ちはあるよ?
けど何だろう それよりも気持ち 心の問題じゃない?」


「だねっ! 気持ちを1つにしたいっていうか」


「ただ好きって思ってる時より幸せ感が違うよ?」


「やっと1つになれた 幸せだなぁ~ とか」


「「あー わかるぅーww」」


経験は無いけど何となく分かる気がする..


たかがおでこのkissでも恥ずかしくて大騒ぎした時より

さっき車の中で騒ぐのをちょっと我慢してみたとき
何かそこまで恥ずかしいって感じじゃなくて
嬉しいが先行してたし。。


「最上さん 折角の料理が冷めちゃうよ?

それに食べ方が分からない」


「あー はい! 今行きます」


敦賀さんって食細いし しかも洋食派っぽいし
完璧な会席とか食べたことないのかもね。。


「会席はご存知ですか?」


「こういうのは数えるくらいしか食べた事がなくてね
最上さん 詳しいでしょ? 教えてくれないかな?」

そういって蓮が微笑んだ


敦賀さんに教えられることがあるなんて
ちょっと嬉しいかも


「基本は一汁三菜 吸い物・刺身・焼き物・煮物です」


「酒肴 お通し・揚げ物・蒸し物・和え物・酢の物
などがつきます」


「最後に飯・味噌汁・香の物、水菓子となります」


「へぇ~ さすがだね
それに綺麗で食べるの勿体無いね」


「そうですね」


「そういえば 最上さんが和食作る時に似てるね」


「そうですね。。 
元々会席専門な方に料理を教わっていたので。。。」


尚太郎の父親に教わってたしね。。
思い出したくない 尚太郎の事は。。


あ  不破の実家か・・・

「最上さん?」


「は はい」


「いつも美味しい料理ありがとうね」


そうだ ある意味感謝しないと

好きな人が喜ぶ料理が作れるんだもん
蓮にはにかんで笑って返した


まだだ・・・ あと少し..
蓮の理性の紐が現在ギリギリの状態であった


「あ 敦賀さん」


「ん?」


「会席は酒肴がつきますしお酒を楽しむものでもあるんですが
お飲みになられますか?
いつものような 量はおすすめしませんが」


「じゃ 少しいただこうかな」


「それじゃ おちょこ 持っていただけますか?」


おちょこが分からなくて 迷っていると

「あ その小さいのです」


蓮が手で持っているとキョーコが席を立ち

蓮の隣に座りお酒を注ぐ

そしてまた 自分の席に戻った


「どうぞ」とキョーコが微笑む


「こうやって飲むの 役ではやったことがあるけど
実際は初めてかもしれない うん おいしいね」


「料理を少しずつ食べながら お酒をたしなむですよ?
そういうお料理ですから」


「こうして落ち着いて食べるの ほんといいね..」


「今度 時間があればお作りしますけど」


「それは嬉しいけど
やっぱりこういう料理はこんな感じの和風の部屋で食べたいね
最上さんに浴衣でも着てもらって お酒注いでもらうとか」


「機会があれば」と笑って返した


結婚間近のようなこんな甘い会話をしているが
この2人 未だ付き合っておりません。



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「敦賀さん お願い事しました?」


「うん」


「最上さんは何てしたの?」


優しい笑顔でキョーコに尋ねると耳まで真っ赤にして


「内緒です!」とそっぽを向く


やばい これはさっさと目的地目指した方が良いな
告白の前に手を出しそうだ... 可愛いすぎだって..


「多分

これから行くところでもこの景色見えると思うから行こうか」


「そうですね」


「願い事は 後で教えてね」

またキョーコに優しく微笑みそういうと


「だめです」


そんなやりとりをしている間に目的地に到着した


「うわぁ 素敵なところですね..」


尚太郎のとこも凄いとこなのに完全に負けてる


明かりは蝋燭のような優しい光を足元にのみ点けられていて
客室はそう多くはないが完全個室(一軒家)で
客室1つ1つ独立してて敷地を広く取っている為
お客同士が出会わないように作られている


当然業界人にお忍びでよく使われているところで
全室露天風呂とオーシャンビュー


車が着くなりおかみらしき人物が現れた


車を止め 荷物を降ろすと
荷物を受け取り そのまま部屋を案内された


「こちらでございます」


部屋につくと玄関にはやはり蝋燭のような間接照明のみで
部屋は床暖房がついていてとっても暖かかった


他人にはカインとして接する蓮なので
部屋に入るなり不機嫌そうに窓際の椅子に座りこんだ


「今からお料理の用意をさせていただきます」


「あっはい よろしくお願いします」


つい癖でキョーコまでおかみと同じ挨拶をしてしまった


「あっ!」

おかみはニコッと笑い席を立ち部屋を出た


怖いわ.. 癖というか慣れって怖い つい同じ事しちゃった


「セツ おいで」


まだ部屋の出入りがあろうおかみの事を考え
その名で兄 カインが呼ぶ


「なに? 兄さん」


車での失態もあるし
さっき星に願ってはみたけど 自分でも少し動かないと..
そう思いここは大胆に兄の膝の上に座る


さすがに蓮は驚いたがそれよりも嬉しかった

このまま 頬に手をあてその唇に..(現在 妄想中の蓮)
(まだだ)そう心で唱える

だが腰に手を回して抜かりは無い


ところが 腰に手はまずかった

セツの服は腰の辺りは肌が露出していて
素手で触るキョーコの肌(たまに手や顔を触る事があるが)
現在 いつも服で隠れてるであろう肌


普段露出されている肌とはやっぱり違うな..
滑らかでキメが細かく まるで絹のような触り心地


以前モデル仲間に(全て外人)
日本人って肌が綺麗で一度抱くとハマってしまう
そんな事を聞いた事があったけど.....


まさしく今 腰ではあるが蓮はその触り心地を堪能していた

指ではなく 全身でその肌に触れて感じてみたい...


心の声(ちょっとセツカさん お兄さんはそろそろ限界ですよ..?)


「ね 兄さん なに?」


やばい...夢心地でトリップしてた

「ここ」


なんだろう?
窓際の窓を開けてみる すると露天風呂だった


「素敵/// 兄さんの言うとおり 海も見えるのね!」

キョーコは目を輝かせて喜ぶ

温泉が大好きなのにこの世界に入ってから全くだったし


「温泉行きたいと思ってたの 兄さんありがとう」


「お前が喜んでくれて嬉しいよ」


キョーコの嬉しそうな顔を見て 蓮も嬉しかった


「後で 一緒に入るか? ホテルと違ってここなら広いしな」

少し意地悪そうな顔で蓮が言うと


「そうね そうしようかしら」


いつもなら真っ赤な顔して抗議してくるはずが
想定外の言葉が返ってきて 蓮が固まっていた

そして さっきの妄想を思い出し 蓮も少し赤くなり片手で顔を隠す


「いつも意地悪するからお返しよ?」

小悪魔のような笑みで蓮に言う


しかし内心では
そりゃ 恥ずかしいわよ?
でも 昨日の事があってから私おかしい..


そりゃ まだ顔は赤くなって恥ずかしく感じるけど
頬を触られたり 抱きつかれたり 見つめられたり
嬉しくて 幸せに思って..


でも告白は出来ないと思う
ずるいと思われるかもしれないけど振られてあなたを失うのは嫌


もう少し もう少し 素直にしていたら..

星は願いを叶えてくれるのかな..


コンコン
「お料理お持ちいたしました」


料理を並べる音が聞こえる


そして「失礼しました」

と おかみが部屋を出てしばらくすると


布団の用意する人たちがやってきたのか
ノックする音がまた聞こえて しばらくすると

「失礼しました」と言って出て行った


実はここ
3LDKのような作りになっていて襖やドアーを閉めて
さすが隠れ家という感じで
従業員とも顔を合わせないで済むようになっていた



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伊豆の伊東辺り?にこのようなところが実在するので

そこを出してみました(>_<)