オペラの稽古を見学するのが好きです。仕事にしてるんだから当たり前でしょ、と言われそうですが、自分の声に合わない役のオペラや、稽古では自分は歌わないとなると退屈するものらしいです

有り難いことに、学生の頃からオペラの稽古を見学する機会に恵まれていました。大学生の時に、たまたま建物の中でばったり会った大学の先生に(レッスンについてる先生ではないのですが)「ちょうど蝶々夫人の稽古してるから、見て行くか?」なんて声を掛けられ、某歌劇団の素晴らしい歌い手さんの稽古を、指揮者や演出家や制作さんの許しもなしに見せて頂き、舞台の上でしか見たことのなかった歌い手さんに「飴食べる?」なんて言われて頂いたりしておりました。

旦那ちゃんがイタリアで研修していた時も、イタリア人のオペラの稽古を見学。

更に、イタリアで蝶々夫人を歌うという日本人歌手の着付け及びお付きの人?までやって、優秀な歌い手さんの稽古や本番を間近で見てきました。

自分がオペラに出演する時の稽古でも、出演者はたくさんいますから、毎回歌うというわけではないのです。ですが、人が稽古をしているのを見るのが好きですから、楽しんで参加していました。

他の歌い手さんに、指揮の先生がどんなサジェスションをするのか楽しみで楽しみで、鉛筆片手に熱心に稽古に参加していました。後から「何書いてたの~?」なんて聞かれてしまいましたが、自分が稽古する以上に勉強になるものです。

学生の頃はオペラ実習という授業が丸々一日あり研修所でも3時間の実習がありました。どっぷりとオペラの稽古に浸かれて幸せな時間でした。

そして沖縄でも、旦那ちゃんの演出するオペラの稽古を見学してきました

人の稽古を見ると、色々と気づきがあるのです。それに稽古とはいえ、生の音楽が聞けるのですから、そりゃあもう楽しいのなんのって!オペラはたくさんの人で作り上げていくものですから、そのエネルギーに触れるのも楽しいのですね。テンション高い人が自分の目の前にいる面白さは格別です!

稽古では歌い手さんが劇的に変わることもあって、その変化が面白かったり、作品を掘り下げていきますから、より深いところに触れられたりして得した気分です。

本番だけをお客様に見せるのは、もったいないような気がします。でも出来上がってないのを見せるのも失礼ですよね。

稽古を見るのが好き、というのは、私だけの感覚なんでしょうかねぇ…。