フィレンツェに住んでいた頃、アルベルトにミートソーススパゲティを振る舞ったことがあります。

他に日本人のお客さんも来て、まあまあ好評だったのですが、アルベルトの感想は「イタリアにも似た食べ物がある」でした。
アタシ、イタリア料理を作ったつもりなんですが…。

イタリア料理ではないというジャッジは何が災いしてたのか、味付けか材料か、はたまたイタリア人以外の人間が作ったものはイタリア料理ではないというのか!
などと考えておりました。

そして去年の今頃、何年かぶりにフィレンツェに滞在し、アルベルトのお友達のフィレンツェ人のヴァカンツァにお邪魔させて貰い、そこでフィレンツェ人の主婦が作るミートソースをご馳走になりました。

やっっっと、解明できましたよ!
何が違うって、決定的に違うものがありました。

それはスープの少なさです!

日本人はどちらかというと、スープが多い方が好まれますね。
え?ミートソースってスープは無いよ?もともと変なの作ったんじゃないの?と思われそうですが、日本で市販されているレトルトや缶のミートソース、あれだってイタリア人にしてみれば立派に汁気が多い!といった感じなのです。

あちらのミートソースは全く汁気はありません!パッサパサのパーラパラです。煮詰めて煮詰めて煮詰めて、どこまででも煮詰めて、親のかたきみたいに煮詰めて汁気を飛ばします。

そこで、その点を踏まえてミートソースを作ってアルベルトに食べて貰いました。

「Buono!(美味しい)」と言ってくれました。食に関して保守的なイタリア人にミートソースだと認めて貰えました。
(^_^)v

で、
うちは今夜ミートソースです。日本式の、です。日本式で充分美味しいです。