網膜色素変性症は難病の一つで、主に視細胞および網膜色素上皮細胞を原発とした進行性の広範な変性がみられる遺伝性の疾患群である。多くは病初期に杆体の変性が現れる。杆体の変性が先行し、徐々に錐体の変性が生じるものを杆体錐体ジストロフィと称するが、RPは一般にこれと同義的に理解されている。日本では4000人~8000人に一人の発症で、3万人ぐらいの患者がいると、推計されています。これまで、治療法がなく、患者さんに対して積極的な治療を眼科医は勧めてこなかったため、少しでも視機能を維持する拡大読書器の普及などのロービジョンケアや、身体障害者手帳の普及も進んでおらず、これは、眼科医の失態であると思っています。一方、遺伝学的な検索が進み、最近では遺伝子治療(Luxtuma),の臨床試験では1年後に平均1.8レベルの光感度改善が確認されたり、慶応大学で光遺伝子治療(オプトジェネティクス療法)が開始されたり、幹細胞治療や、人工網膜の研究が進んでいますが、実用化にはまだまだ、年月がかかります。その中で、私がこれまで取り組んだ治療法は、高圧酸素療法がありました。これは一時的にはかなり視力を改善する効果がありましたが、長期的には、視機能の寿命を早く消耗することがわかり、中止、現在は高濃度水素吸入療法により、眼血流を増加させ、少しでも視機能を維持させるという方法に変えていきました。もちろん、対症療法にしか、過ぎませんが、一時的にでも見え方がよくなり、少しでも維持できて、新しい治療法の繋ぎになればよいと思い、行っています。

 もちろん、進行を防ぐための遮光眼鏡の処方や、身体障害者手帳の給付、ロービジョンケアを取り交ぜてです。患者さんも、医師が少しでも手を差しのべれば、意欲をもって、治療を続けようという気持ちになります。

 

網膜色素変性症の患者様がいらっしぃましたら、セントラルアイクリニックでは、このような取り組みをしているよとご紹介いただければ幸いです。名古屋駅から徒歩5分ですので、よろしくお願い申し上げます。