小児の近視の増加に対して、様々な治療が行われていますが、日本の眼科では基本的には保険診療ですので、厚生労働省および日本医師会も自費診療は認められていないというスタンスです。

 実際にどれだけの効果があるかはわかりませんが、無難なところでは屋外活動の重要性(屋外で日光を2時間浴びる)は以前より推奨されていますが、昨今の異常気象による熱中症やゲームやディスプレイを用いた授業が中心となる現在では、なかなか、目標達成は困難と言わねばなりません。また、近業を減らすというのも現代の生活では無理です。せいぜい、1時間に1回の遠くを見る時間を設けるぐらいでしょう。

 一部の眼科で自費で行われている自家調剤の低濃度アトロピンあるいは輸入による、マイオピンの点眼も中止したときの戻りや効果のばらつきであまり期待できないようです。

 夜間に特殊なHCLを装用して、朝外すオルソケラトロジーについては-6Diopterまでの度数であれば、正視になりますが、親の協力がないとなかなか難しいこと、費用の面からも普及は難しいようですが、もっとも効果がある治療法です。京都府立医科大学から近視進行抑制のデータもでて、現在、近視進行抑制効果もはっきりしています。

 他にdefcus incorporated multiple segment(DMS)技術搭載のメガネレンズMiYOSMARTがあり、従来の累進屈折力眼鏡より抑制効果が高いと言われていますが、未だ日本では発売されておらず詳細は不明です。

 後、拡張現実技術を応用したクボタグラスもありますが、これについても詳細は不明です。