赤ちゃんや子供は腸内でたくさんの水素を作っています。

腸内細菌の中にバクテロイデスとフェルミクテスの2種類がヒドロゲナーゼを有する水素酸性菌として知られている。成長とともに、腸内細菌叢が酸化や老化により水素酸性菌が減ると難治性下痢、クローン病、潰瘍性大腸炎、SIRS,炎症、パーキンソン病、リウマチ、癌、動脈疾患、認知症、早産、うつ病などが知られている。これらの患者さんの腸内の水素産生菌の数が少ないことが知られていますし、呼気中の水素濃度が低いことも、腸内水素量と呼気中の水素濃度が相関していることもわかっています。水素は血液脳関門を容易に透過しますので、脳内で発生するヒドロキシルラジカルを除去できます。それによりうつ病や認知症を改善することができます。腸内の水素は血液を介して全身に行くだけでなく,脳腸相関と呼ばれる別の伝達方法もあるのではないかと言われています。精神疾患は1)腸内細菌、2)酸化ストレス、3)炎症、4)ミトコンドリア機能障害と密接なつながりがあると言われていますが、当然、水素が、関係していることはいうまでもありません。ですから、腸内で産生する水素が少ない人には水素の吸入や、水素水、腸内で水素を発生する水素サプリが腸内水素発生をよみがえらすことも可能です。

日本の100歳以上の長寿者の呼気中水素濃度は、通常の高齢者の水素濃度より明らかに高いことがわかっています。

呼気中の水素濃度を測定することにより、腸内の水素産生量がわかるとともに、水素の吸入などによる効果も判定できると思います。今後はOCTアンギオを用いた眼血流と、呼気中水素濃度との関係も調べるつもりです。