昨年8月からセントラルアイクリニックで日帰り硝子体手術を開始しましたが、いずれも、黄斑上膜を剥ぐ手術がほとんどで、黄斑円孔の手術はありませんでした。総合上飯田第一病院で入院硝子体手術をしていた、2000年以前はSF6ガスをいれて、プローンポジションで1週間、寝ているときは下向きで、起きているときは俯いて過ごしてもらい、ガスが抜けて黄斑部が見えたことによって閉鎖を確信し、退院となっていました。それを日帰りでやるのは難しいと思っていましたが、当日のきちんとした俯きで、翌日閉鎖が確認できれば、翌日から寝るときは横向き姿勢でOKで、日帰りでも問題ないことが確認されC3F8ガスあるいはSF6ガスをいれて日帰りでやれるようになりました。

 4月28日手術,翌29日、外来での診察で閉鎖が確認され、よかったですね。というと、ご家族が以前、黄斑円孔で1週間プローンポジションで入院して大変だったというお話を伺いました。

一昨日のもう1例はDMRの黄斑浮腫が抗VEGF抗体注射を何度打ってもひかなかったため、Cystectomyを施行しましたが、昨日、きれいに黄斑が正常な形になっていました。以前であれば、ガスを注入していましたが、ガスを入れなくてもいいんですね。視力も上がり、患者さんは反対眼もやりたいとおっしゃっていました。後は、水素吸入で経過観察すればよいと思っています。黄斑浮腫も網膜下液も抗VEGF抗体で通常良く引きますが、引かない症例に高濃度水素吸入を数回行い、その後抗VEGF抗体を眼内に注射すると、きれいに引きます。頑固に引かない症例はcystが強く、その場合には硝子体手術でILMを除去しcystectomyをするときれいに引くことがわかりました。このような日帰り硝子体手術がわずか30分でできて、そのまま家に帰れるのですから、入院手術と比べて明らかに楽です。