現在、多焦点眼内レンズの90%以上が回折型です。回折型は加入度数を強くできるので、近方の見え方をよくすることができます。
とくに、日本人は、漢字でかなり細かい字を判読する必要がありますので、30cmの距離の見え方が大事になってきます。回折型で先進医療が使えるIOLはReSTORとTecnis Multi(TM)です。加入度数も+4Dがあります。ただ、加入度数が両眼+4Dだと、30cmはよく見えますが、50〰70cmが見えませんので、最近は+3.25D,+3D,+2.5Dを両眼に入れることが多いです。
ところが、回折型は光量40%しか使いませんので、暗いところでみにくくなります。また、眼底疾患があると、やはり、光量を100%使用する屈折型が必要になってきます。先進医療で屈折型はiSiiだけです。これだと、50cm〰70cmはよく見えますが、30cmは老眼鏡が必要になります。また、明るいところだと、近くがみにくくなります。ということは、高齢者の場合、瞳が小さいので、余り近くがみえなくなります。ですから、iSiiの場合、若くて、眼底疾患や暗い所での見え方が大切な人だけということになります。
もちろん、先進医療を使用しなくて、自費でOKという人であれば、オーダーメイドのLMPT(Lentis Mplus toric)の加入度数+3Dがお薦めです。これだと、30cmから、70cmまでほぼ、1.0見えます。
眼底疾患があっても、瞳の大きさが小さい高齢者でも近くが良く見えます。