いつ、白内障の手術をすればよいのかという質問をよくお受けします。
以前は、その人にとって見えなくなってからという方針でした。ですから、視力が0.1でもご本人がまだ、見えている不自由していないのであれば、手術はしませんでした。それは、昔の白内障手術は難しい手技で、名人芸に近いところが7あり、どんな手術をしても術前より見える可能性が高くなるまで、手術を勧めなかったからです。
 ところが、今や、白内障手術は上手な医師が行えば、10分かからずに安全に行えます。また、見え方の質を上げるような多焦点眼内レンズや着色眼内レンズであれば、見え方の質が良くなりますし、手術の質そのものが小切開、無縫合と術後1週間で眼鏡も処方できるようになりました。以前は、術後の黄斑浮腫を心配しなければいけなかったのが、現在では、全くありません。術後の一時的眼圧上昇も、まずおこりません。破嚢やチン氏帯断裂も、おこるべき症例にしか存在せず、あらかじめ対応がとれます。
もちろん、これは、熟練の術者がやるという前提ですので、大学病院のように研修医が手術をやるステムでは、教える教官の腕によります。
 ですから、現在の白内障手術時期は、車の運転時にまぶしい、眼鏡で見えない、近くがみにくい。などその人が不便を感じた時期が手術時期です。