高圧酸素療法
以前、総合上飯田第一病院眼科部長時代にやっていた治療として、高圧酸素療法があります。これは、一人用のカプセルに入り、100%の酸素を2気圧あるいは3気圧にして、酸素を吸わせることにより、動脈血中の酸素濃度を増加させ、血管が細くなるために、血液からの酸素が供給できない部位にたいして酸素を送り込むという治療法です。
非常に効果があり。視力0.1程度の人が1.0以上の視力になったり、特に、黄斑部がやられだした人に対して著しい効果がありました。
しかし、効果は永続せず、半年~1年に1回再度その治療を行わなければならず、また、2回目以降の上昇は1回目を上回ることはなく、果たして、この治療を続けてよいものか、ディスカッションが行われました。
その理由は、蝋燭に酸素を与えるとよく燃えます。しかし、よく燃えますので、蝋燭の消費が早くなります。つまり、その人の見え方の量を早く終わらせているのではないかという疑問でした。そのために、1回はやるが、それ以上はやらない。つまり、一度見える状況にしておき、その間に、拡大読書器の練習や、白杖の使い方をマスターするなど、その後の悪化に対する一時的、避難という形でした。しかし、他の施設で、一人用の高圧酸素機器で、静電気による火事などのトラブルガ発生し、高圧酸素の管理体制が強化され、基本的に一人用は、使用できない状態になりました。
そのため、100%酸素1気圧を家庭で吸引する方法へ変りましたが、高圧酸素療法ほどの効果はなく、だんだんと廃れてゆきました。
スーパ^ライザーとプロスタグランディンの点滴
次に行われたのが星状神経ブロックです。星状神経ブロックは魔法のブロックと呼ばれ、三叉神経痛などの薬の利かない痛み、頭痛、肩こりあるいは自律神経機能失調症、むちうちなどにも効きます。この効能の理由は上半身の血流改善です。それを利用しようと思いましたが、麻酔薬を星状神経部に注射するのはリスクと痛みを伴い。数多くできませんが、近赤外線レーザーで同部位を照射すると同じような効果があり、痛みが全くありません。多分、眼科でこれを導入したのは当院(総合上飯田第一病院眼科)が最初だと思いますが、自分自身やってみると、とても気持ちがよく、思わず寝てしまったり、夜間の見え方がよくなりました。
そこで、網膜色素変性症の患者さんに使用してみると、高圧酸素のように1回で劇的に改善することはないのですが、1ヶ月、2ヶ月と週2回以上のペースで行うと、視力の改善と、境界部の視野が改善します。
同時に、プロスタグランディンの点滴を行うことにより、血管がより拡張して、効果があがります。
その他の治療
最近は正常眼圧緑内障や、治療法がない眼底疾患、新生血管緑内障で新生血管がきえたこともあります。
まや、通常はプロスタグランデイン製剤および血管拡張剤の内服も同時におこなっています。また、総合ビタミン剤のオキュバイトも内服していただいています。
遺伝子解析が進んでいますので、将来的には遺伝子治療の可能性もありますし、現時点では、マイクロカメラを強膜に取り付けて光覚のない人に光を感じることができる段階の治療を大阪大学が既に行っています。
書類の作成や、保護眼鏡
勿論、難病の申請、身体障害者の書類作成、医療用眼鏡の処方、拡大読書器などのお知らせ、一番大事なのは、他にも大勢同じような病気の人がいるその人たちと話をしたり、会に参加したりすることも大切だと思っています。そのような対応を、一般の眼科の先生が十分やっていらっしゃらないことが問題だと感じています。患者さんの悩みや話を聞いてあげるのも医療の大切な仕事です。
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<医療法人セントラルアイクリニック>
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