サンデーも二日遅れで発売。

「ゼロの日常」…彼に犬を飼う余裕なんかあるのか?長期間帰宅できないなんてざらにある気もしますが、突っ込んではいけないんでしょう、きっと。

しかし犬の名前…「安室ハロ」うおぉ―――い!?理由付けはともかく、なんかもう…。

やはり蘭厳しめです。蘭ファンはバックプリーズ。

 

 

それからほんの少し雑談して、二人は会場に戻っていった。

園子はちゃっかり、二人のプライベートの連絡先を手に入れていた。あと三人は、やはり本人からでないとマズいという事で、残念ながら今回は保留だ。

「さて、薔薇」

先刻と同じ笑顔で自分の名を呼んだ園子に、薔薇は肩を跳ねさせた。

「なななな何かしら」

「そんなに怖がらないでよ。確かに腹は立つけど、あんたの気遣いを汲めない園子様じゃないのよ」

「うん…ごめんね」

「これからも、多分あんたはそうなんでしょうね」

「え…」

「危険な事に私を近づけるような事は、しないつもりでしょ?」

薔薇は探偵を目指している。

それが本格的になって行けば行くほど「危険」な事は増えるだろう。そして否が応でも守秘義務は発生する。知るだけで危険になるような事だってあるのだ。

そうなったら薔薇は、親友としてはともかく、探偵としての部分は自分には見せないでいる選択をする筈だ。

「薔薇。あんたが探偵を目指すように、私も真剣に鈴木財閥を継ぐ事を目指してる。血筋だけじゃなくてね」

「…園子?」

「そうしたら、私にだってあんたにも話せない事は増えて行くわ。だからあんたが、工藤薔薇としてじゃなく、探偵として話さないと決めた事なら文句は言わない」

でも、只心配をかけたくないってだけの事なら、話してほしい。

そう締めくくった園子に、薔薇は暫くポカンとしていたが、ついでボロボロと涙を零し始めた。

「ええ?何、何なの!?」

まさか泣かれるとは思ってなかった園子が、オロオロと両手をさ迷わせる。頭を撫でる?背中をさする?

「私の親友が優しすぎて辛い~」

直接怒られるより、よっぽど堪えた。てっきり根掘り葉掘り聞かれると思っていたのに、何て懐の広さだ。

“――――こっちは私の親友が可愛すぎて辛い”

その感情のままに、園子は薔薇を抱きしめた。

「そ、園子?」

驚きで薔薇の涙が引っ込む。

「もー、あんた可愛すぎ!」

「何よ、それ~」

一体園子の頭の中で、何がどうしてそう言う結論に達したのか薔薇には解らなかった。

解るのは、薔薇の夢である「探偵」を「危険」だと理解しながら、反対せずに応援してくれている事。

だったら自分も、自分に出来る範囲で園子を後押ししていこう。

暫くそうやって抱き合っていた二人だが、そっと離れると照れ臭そうに笑った。

「じゃ、そろそろ戻ろうか」

「うん。流石にあんまり長い事不在にしてるのもマズいしね」

「あ、でもあんたはちょっと顔を洗ってきなさい」

流石にきちんとしたメイクはしていないが、うっすらとファンデやチークを乗せる位はしている。だから簡単なメイク直しが必要なのだ。

そうして見た目を整えて、二人は揃って部屋を出た。

 

 

百合ではない…きっと。