多分、明確なワンシーンさえ思いつけば、後1~3話の内に終わると思うんだ。しかし、これがなかなか…(-_-;)

そしてなぜか続いてしまった、これ。

やっぱり蘭厳しめです。蘭ファンはバックプリーズ。

 

 

神様。

私はモブでいたいと願った筈です。というか、願わずとも、大抵の人間はモブの筈です。

なのに何故、今私の目の前に工藤新一が立っているんでしょう?

ちなみにここは生徒会室。昨日入学したての一年生が気軽に来れる場所でも、まして入室できる場所でもない筈なのですが。

私は「生徒会長」という肩書以外に、彼の興味を引くような人間ではありませんし、そもそもこの頃の彼は何と言うか…自信過剰で目立ちたがりで、鼻持ちならない類の人種だったと記憶しております。

彼の成長は「江戸川コナン」になってから。そしてここは原作以前の時間軸。

成長後の彼ならまだしも、今の彼相手に身構えてしまう気持ちは致し方ない事だと思います。

「初めまして、月宮会長」

「ハジメマシテ、工藤新一君。私に何か用でしょうか?」

最初の一言が片言になってしまったのは大目に見て下さい。

「俺の父親をご存知ですか?」

「推理作家の工藤優作氏ですね。それがどうか?」

どうでもいいのですが、仕事の邪魔はしないで欲しいものです。生徒会長など、要は学校全体の雑用係。就職には多少有利に働くかもしれませんが、担ぎ上げられ断り切れなかった自分が恨めしい限りです。

そして引き受けてしまった以上、手抜きなど出来ない性格もまた災いしました。ああ、他の役員の方もいい人達で私一人に仕事を押し付けるなどしませんが、今日はタイミングが悪かったとしか言えません。

副会長は家の用事で帰ってしまい、書記は先生に呼び出され何やら用事を言いつけられてしまったよう。

体育部長と文化部長は新学期を迎えた部活始めの、各部長との新入生勧誘の最終的な話し合い。

今、ここには私だけ。

「やっぱり知ってるんですね。覚えてませんか?」

―――しまった。

今の「工藤新一」は有名になる前。

彼の父親が誰かなど、赤の他人が知っている方がおかしいというのに。

いえ、それよりも「覚えていないか」とはどういう事なのでしょう?

「残念ですが、私の記憶には優作氏のことも貴方のこともありませんよ?」

第一モブのままを望む私が、自分から行動を起こすなどあり得ません。私は物心ついた頃から「前世」の記憶がありましたから、「幼くて覚えていない」という事もない筈ですし、彼は私よりも二つ下。つまり、私が物心つく前だとしたら、彼が覚えている事はもっとない、筈。

「でしょうね。という事は、ご両親からは何も?俺達の名前だけ聞いていた、とか?」

「推理小説の重要人物のようなもったいぶった話し方は止めて下さい。現実では鬱陶しいだけです」

素で優秀な子どもらしい態度だと思わないでもないですが、私は生徒会の仕事中なんです。

私の苛立ちを感じ取った工藤新一は種明かしを始めました。

それを聞いて心の中で絶叫した私はきっと悪くない、と思います。寧ろ、心の中だけで留められた事を誉めて欲しい位です。

 

 

関わりたくないので、微妙に新一にも塩対応。

――――続くのか、これ?楽しいけど。