お久しぶりでございます。

地獄のGWが終わりました。だからと言って店が休みになる訳ではないんですけどね。年中無休。

…バイト増えないかな。うちの市内、短大が一つあるだけで、高校は基本バイト禁止校しかないからキッツいですわ。

蘭は存在しませんが(基本)蘭厳しめSSです。蘭ファンはバックプリーズ。

 

 

組織が壊滅して、逆行組や彼らに親しい人々も少しずつ落ち着き、前へ進んでいた。

新一達も三年に進級し、日本での残り一年の生活を楽しんでいる。

前では「普通」とは縁遠い子ども時代を送っていた志保は勿論、優秀過ぎる父親への尊敬と反発と、またそれこそ子供らしい目立ちたがりな部分と彼自身の優秀さも相俟って、やはり普通とは言い難い子ども時代(志保に比べたら、普通としか言えないが)だった新一にとって、この時間はとても貴重だった。

「なんて言うか、のんびりしてるよな」

「そうね。こんな穏やかな日常を送れる日が来るなんて、前は思っても見なかったわ」

「他の皆も、前より幸せみてーだし」

「ええ。でもそうならなかったら、逆行の意味がないわ」

「そうなる為の努力あってこそ、だろ」

「それでもよ。私なんて、前に比べたら天国にいるみたいだもの」

「おいおい。今でそうだったら、これから先、どーすんだよ」

「どうって?」

「俺はおめーをもっと幸せにする予定でいるんだけど?」

蒼の瞳に見つめられて、志保は頬を染めて破顔した。

「楽しみにしてるわ。でも、私だってもっと貴方を幸せにしたいわ」

「こっちこそ、楽しみにしてるぜ」

 

「…自分達の世界だな」

「そうね」

昨年のクリスマスに恋人になった成実と明美が、デートから帰って来て工藤家のリビングで見た光景に、少々胸やけを起こしてしまった。

確かに弟妹達が幸せになったのは嬉しいし、喜ばしい。

だがしかし、あそこまで甘ったるくなるなど、一体誰が予想しただろうか。

自分達だけでなく「前」を知る工藤夫妻や、阿笠でさえ驚く程なのだ。

「学校で抑えている分、家で爆発するんだろうけど」

「せめて自分達の部屋のどちらかでやってくれないかしら」

そう話す二人だったが、実は自分達も他人から見たら似たり寄ったりなのは自覚していない。

『あの究極バカップル』

『爆発し続ければいい』

などと言われていたりする。

とはいえ、二人の人柄もあって、それで遠巻きにされるという事はないのだが。

そんな風にリビングの入り口でひそひそ話していた二人に、新一達が気付く。

「あ、お帰りなさい」

「どうしたの?そんな所に突っ立って」

キョトンとする弟妹に、二人は苦笑いしながらリビングに入った。

そうして中の空気がピンク一色から、「家族」のものに変わる。尤も、数年後に彼らは二組の別の家族を作る事になるのだが、枠組みはともかく意識が変わる事はないだろう。

大切な人達が増えていく。

それは、とても幸せな事。

それが「弱点」となるような非日常は、もうないのだから。