殆どのお店が、クリスマスとお正月の色に染まってますね。

私は結構子どもの頃から「クリスマスのお祭り騒ぎ」に対して、冷めた目を向けてた人間なんですが。

私にとっては、ケーキ食べる理由づけくらいです。

蘭は存在しませんが(基本)蘭厳しめSSです。蘭ファンはバックプリーズ。

 

 

その夜、新一から降谷の話を聞いた優作と有希子は、顔を見合わせた。

「…だとすると、少し予定を早めるべきかな」

「シャロンとは、今でも連絡は取れるけど」

「赤井さんが潜入するより早く、って事か」

「そうすれば、新一が気にしてる宮野さん達とも早めに接触できる可能性がある」

「ベルモットのやる事なら、組織内でも多少は大目に見られるから…大丈夫、か?」

ただ、この時点ではベルモットと、まだ子供でコードネームも持っていない志保との接点があるかどうかの問題もあるが。

「早い方がいいのは間違いないからな」

「じゃぁ、そっちは任せといて。遅くとも三ヶ月以内には何とかして見せるわ」

「なら、それを赤井さんと降谷さんにも連絡しとかねーと」

「そうだね。私達も、一度直接会っておきたいし」

アメリカに行くとしたら、夏休みになるだろう。

それまでに、この逆行に関して降谷とももっと話を詰めておいた方がいい。

ベルモットが逆行してくれれば、こちら側についてくれるのはほぼ間違いないし、対策も立てやすくなる。準備も進むだろう。

それにもし逆行しなくても、「有希子が息子を紹介する」事自体は不自然ではないし、これからの伏線にはなる。

「成実君はどうする?」

「見聞を広めるって意味なら、連れて行きたいわ」

「けど…動きにくくはならねーか?」

「話してみるかい?」

「逆行の事を?巻き込むのか?」

「彼はあの年齢にしては落ち着いているし、思慮深い。下手に蚊帳の外に置くより引き込んだ方がいいんじゃないかな」

それに阿笠と同居しているのだ。この先ずっと隠しおおせるのかも疑問だ。

「利用するのかよ」

新一が優作に剣呑な視線を向ける。

新一は、どちらかと言うと大切な者は出来るだけ危険から遠ざけておきたいタイプだ。

けれど一度、近くにいた方が守れると判断すれば、決してそれを覆さない。

「人聞きの悪い。彼は寧ろ、喜んで参加する気がするよ」

「…だから、それが!」

「落ち着いて、新ちゃん。成ちゃんを犯罪や危険から遠ざけておきたい気持ちは解るわ」

「私達とこれだけ近い位置にいるんだ。どのみち危険は避けられない。ならば、心構えが出来ていた方がいいと思わないかい?」

それに護衛が必要な事態になっても、成実が組織に関して知っていれば護衛する方もされる方も楽になる。

「それは、そうかも…しれねーけど」

以前だって、結局「毛利小五郎」は目をつけられた。

それを思えば、どうしたって何も知らなくても「巻き込まれる」事に変わりはない。けれど…。

「少し、考えさせてくれ」

「ああ。でも、今回の計画が形になるまでには」

「解ってる。ベルモットの事もあるしな」

新一が二階へ上がると、二人は小さく息を吐いた。

「新一の気持ちも解るけどね」

「そうね。でも、だったら最初から成ちゃんを呼ばなければよかったって言わないあたり、新ちゃんも前の事以上に成ちゃんに傍にいて欲しいって思ってるって事じゃない?」

「仲のいい『兄弟』になってくれて、何よりだよ」

出来るなら、新一が彼を巻き込む決断をしてくれて。

成実もそれを受け入れてくれればいい、と願う。