建設中の橋のケーブルが切れて崩落し、人も亡くなった。
現場監理者の狩山陸は、「会社を救うため」と社長から頭を下げられ、一人罪を背負う。

執行猶予がつくと予想されていた裁判に実刑判決が下され、刑務所で罪を償う日々が始まった。
そしてある日、面会に来た妻・玲子から離婚届を見せられ、玲子は癌を患っていて余命わずかだと聞かされる。

「この先もずっと」「これからも…」
そう変わらぬ未来が続くと思っていたから罪を背負った。
けれど出所するまで妻の命は持たないかもしれない。

妻が生きている間に、事故に見せかけた崩落事件の真相を明らかにすることを決意した狩山。
逃亡が始まる。



最終話が裁判シーンと、一足早く放送を終えた【アンチ・ヒーロー】と似た流れのせいか、裁判シーンが不評のようでした。


日曜ドラマは弁護士のお話なので裁判がメイン。

こちらは恐らく裁判は付属、逃亡劇がメインの『人と人』の橋をかけるお話。

メインが違えば、そのことにかける割合も変わります。


妻との橋

弁護士との橋

職人たちとの橋

兄弟の橋

悪くないと思いました。



ラスト

出所した狩山は、玲子と約束をしていた碓氷峠に行きました。

めがね橋を前に、その美しさについてうんちくを披露する夫。

嬉しそうにうんちくに耳を傾ける妻。


めがね橋を歩きながら、自宅の設計について楽しそうに話し合う二人が微笑ましい。

暖炉を夢見る玲子と、難色を示す狩山。

けれど、妻の拗ねた空気を感じて賛成に転じて振り向くと


一緒に歩いていたはずの妻はいませんでした。


妻はもういない
独りを思い出した狩山が、非常に切なかった。

外した結婚指輪をネックレスに通している姿にもじんわり。


エンディング曲のMAN WITH A MISSIONも、観終わるとドラマにぴったりでした。