12日午前中。
薬剤師さんが薬を持ってきてくれました。
薬局の先生達2人ががりで家に運び込みます。
定期薬は、訪問診療の病院から。
チラージンは大学病院の主治医。
コートリルは大学病院の内分泌代謝・糖尿病内科。
2病院三か所から出して貰っています。
次回の訪問診療が3週間後となったので、大量の半固形ラコールを部屋に運び入れてもらっています。
自分が半固形ラコールの入った段ボールを運ぶのは、薬剤師の先生に中止と言われていて、やろうとするとお腹(胃ろう)に響くので駄目と注意を受けます。
玄関なで運び込むのが若い薬剤師の方。
段ボールの山が出来ます。
そこから部屋の中に運び込むのが、
70代の薬剤師さん。
その薬局の責任者でもあります。
年齢的にも自分の両親より少し年上の薬剤師さんに運んで貰う事に、罪悪感はあります。
決まった場所へ段ボールを運んでいる途中に、
「体調はどう?」と薬剤師さん。
それがですねと現状の話をしました。
パクリタキセル+アービタックスという抗がん剤と分子標的薬を毎週、
受けようと思っている事。
自由診療の最先端医療も、ダメ元で受けてみようと思っている事と。
2、3回抗がん剤受けて、副作用が辛く一人暮らしが続けられないと判断すれば、実家に帰ろうと思っている事など。
今、思っている事を全て話しました。
普段から薬剤師さんとは、現状全て話います。
信用してますし、薬剤師さんのお蔭で訪問診療の先生に新たな薬を出して貰えたり、それは今すぐ訪問診療の病院に電話しなさいと言って貰えたり、自分が処方箋faxを薬局に送り忘れても、後○○日で薬が無くなるけど処方箋が来てないよと電話してくれたりと、
沢山沢山お世話になって来ました。
そんな4年間です。
薬剤師も一度は落ち込んだようにみえました
それでも沢山励ましてくれました。
薬剤師さんは、
「直ぐに実家に帰ると決めなくてもいいのよ。
母親に来てもらって一緒に住む選択肢もあるし、
(実際母親もそう言っていた)
自分が好きな事が出来る環境で生きた方が良いのよ。
そして、
今日こう思っていても、
明日考え方が替わっても良いのよ。
気持ちが替わって、
当たり前。
決めたから辞めてはいけないっていう風に考える必要はないのよ。」
薬剤師の先生の言葉が、心に沁みました。
気持ちが揺れる心を肯定して貰い、自分の性格も加味して決めたらかそれでやるんだと頑固な所も見抜いた言葉でした。
そう言えば、訪問診療の病院に入院中。
始めましての看護師さんに、
「すっごい我慢する人」
と言われたのも、訪問診療の方々に性格を分かってもらえているという事なんだしょう。
薬剤師の先生は、実家の場所を聞き、そこだと私が薬を運べないわとも。
最後までお付き合いしたい気持ちが伝わってきます。
薬剤師の先生、強く言ったのが、
「高額な最先端医療は受けないで欲しい。」
「自分が担当していた患者さんも、○○(セカンドオピニオンを受けに行こうとしている最先端医療病院と同じ地域)に一回10万で、きつい体で毎週のように行っていたの。
でも全く聞かなかった。」
「あそこは詐欺と一緒よ。」
「患者の心の不安に付け込む、宗教と一緒よ。」
看護師さんに訪問診療の先生の紹介で、先輩の病院なんですよ、とホームページで病院名を見てもらいましたが一緒かどうかは分かりませんでした。
それでも、
辞めてほしいの一点張りでした。
もともと自分も薬剤師の先生と同意見でした。
こちらもお世話になっている訪問診療の先生に、
「諦めずに何でもやった方が良い。」
その言葉に感銘を受けても良いかなと考えを変えようとしていました。
普通に考えたら、身内でもない薬剤師の先生がここまで強く言う事はないのかと思います。
薬剤師の先生は、プライベートな時間でも会社の電話じゃなく、自分の電話にかけてと言っていていて、実際に電話した事も一度あります。
そんな薬剤師の先生です。
薬剤師の先生に
「受けるのは辞めます。」と伝えました。
先生は喜んでいました。
これが、前のブログで考え方を変えましたと言っていた出来事です。
考えを変えたのは、元々自分も同じ考えだったからが大きいと思います。
止めてくれた薬剤師の先生に感謝です。
抗がん剤で、奏効率が物凄く低い物があったとして、
それよりもさらに低くてエビデンスが怪しいのが最先端医療だと思います。
それでも1%でも2%でも可能性があるのなら、末期がん患者は飛び込む気持ちは強く分かります、
紹介してもらったクリニックにパンフレットを送ってもらいました。
パンフレットを見ると、
治療費は自由診療なので、一回一回、高額です。
パンフレットにある金額と別のお金もかかるのでしょう。
自分は、薬剤師の先生の説得で、
標準治療以外は受けない事にしました。
但し、大学病院で治験に参加するチャンスがあれば乗ろうと思います。
そうゆう意味では、訪問診療の先生の生きる為には何でもやった方がいいに沿っています。
本当は、光免疫療法が早く適用されて出来るようになって欲しいですね。
自由診療の病院の話が終わり薬剤師の先生に言いました。
「今、大分物を捨てています。」
「植木鉢は、大小合わせて100個ぐらい。」
「植物も一つ処分しました。」
「本は70冊ぐらい捨てて」
「そこにある段ボール(大きい段ボール三つ)は、売却する本やdvdやゲームです。」
薬剤師の先生は、
「寂しいから辞めて・・・」
「今はまだそんな時じゃないよ。」
終活はまだ辞めてと言ってくれているのだろう。
自分からは、
「今体が動く内に捨てたいんですよね。」
薬剤師の先生は、苦笑いでした。
最後に薬剤師の先生は、
「頑張りましょうね、夜中でも電話してきていいからね。」
こんなに優しい薬剤師の先生はいないのではと思います。
体が弱れば、両親親戚になるべく迷惑にならないように、毎日大きなゴミ袋を一つ二つ捨てている日々です。
服も捨てています。
終活面もありますし、実家に引っ越すにしろ荷物を減らそうとしている所です。
沢山のいいね。ありがとうございます。
今日も生きててえらいぞ、自分。