眠っていた。
寝がえりをうったタイミングだろうか?
瞬間目覚め、鼻血だと感じると同時に出血。
急いで、ベットサイドにあったキッチンペーパーを鼻に突っ込む。
通常の鼻血よりも、出血が多い。
ベットを下りて、リクライニングチェアへ移動。
キッチンペーパーを突っ込んだまま、テッシュで更に押さえる。
前かがみになって、空いた手で、鼻の付け根を押さえる。
「眠っていたのに、何なんだよ。」
が素直な思い。
そのままの体勢で、30分。
キッチンペーパーを突っ込んでいたので、鼻の中がごわついた感じ。
30分押さえていたし、
血は、少しは、止まって来ているだろうと、シンクの上で、キッチンペーパーを抜いた。
血がぼたぼたと、シンクに滴り落ちる。
「30分押さえていたのに、全然止まっていない、なんだよ。」
シンクに落ちる出血量も多く、
ドバドバと流れ落ちた。
テッシュを右鼻に突っ込んで、更にテッシュで押さえた。
リクライニングチェアに戻るが、
沢山のテッシュで押さえている鼻から膝に血が滴り落ちる。
止まらない出血が怖くなってきた。
更に、テッシュを増やして、団子のような塊で押さえた。
過去の経験からこれは、鼻の奥の出血している個所を焼かないと止まらないと思えた。
抗がん剤シスプラチン治療中に、何度か鼻血で、鼻の中を焼いて止めた過去も。
焼かないと駄目だ考え、訪問診療の病院に焼いてもらおうと考えた。
時間は、深夜の1時過ぎだが、訪問診療の病院に電話。
訪問診療の病院で、誰かが電話にでた。
「・・・・・・・・」
しかし、電話を取ったが、無言。
「○○病院ですか?」と聞いた。
「・・・・・はい。」と年配女性の声。
恐らく夜勤の看護師。
この時点で、深夜に何なのというのが伝わって来た。
「○○病院の訪問診療でお世話になっている○○です。」
「30分以上鼻血が止まりません。」
「・・・・・・・」と無言の看護師。
「ずっと押さえているのですが止まりません。」
「鼻血・・・・、押さえていれば・・・・」
と看護師。
「もう30分以上、止まりません。」
「・・・・・鼻血は押さえていれば・・・・」と看護師。
いつも何かあれば連絡くださいと言っている、
訪問診療の先生に繋いでもらいたい。
焼いてもらいたいのに、なんでやる気が無いだと怒りが・・・
「・・・・押さえればいいんじゃない・・・・」と更に看護師。
「いや押さえているんです、ずっと。」
「・・・・・・良く分からない・・・」
と看護師。
そんなやり取りが更に続いた。
ブチ切れた
「もういいです」
と電話を切った。
はぁ、はぁ、と感情が高ぶった。
出血を止めないといけないのに、電話したのが逆効果だ。
医療従事者相手に、こんなにも、感情的を表したのは初めてだ。
なんで、あんなにもやる気がないんだ。
訪問診療を遣っている病院なら深夜に電話がある事もあるんじゃないのか?
もう、しょうがない、鼻をずっと押さえていようと考えた。
5分ぐらい経ち、スマホが鳴った。
画面には、訪問診療の病院名が表示されている。
続きます。