入院して初日の土曜日の夜の話。
この日は、自分の在宅医療生活が間違っている事に気が付かされた。
それは、胃ろう周りの皮膚状態の事。
看護師さんに、指先、肛門回り、鼠径部、陰茎の皮膚の状況が良くない事を伝えた。
指先は、大学病院の耳鼻咽喉科で処方された軟膏を塗っている事。
肛門周辺、鼠径部は、訪問診療で処方された軟膏を塗っている事。
そして、3週間後に大学病院の皮膚科で見てもらう予定であると。
看護師さんが、それらの場所を見ていく。
鼠径部や肛門周辺を見て、「これは痛そうですね。」と。
皮膚トラブルとは伝えていない、
胃ろう周りの状況を見て、看護師さんは、顔色を変えた。
看護師さんは、直ぐに別の看護師さんを呼んできた。
看護師さんは、もう一人の看護師さんに、
「これどう思います。」と胃ろう周りを見て言う。
もう一つの看護師さんは、
「治療していますか?」
「いいえ、数ヶ月前に治療していたのですが、今は無治療です。」
「ワセリンを塗ってはいます。」
と答えた。
看護師さんは、先生を呼んできた。
先生と看護師さん二人で、胃ろうを見ながら話し始めた。
「クロマイ塗った方がいいですよ。ジュクジュクですし。」
「今無治療なんだろ、薬出した方がいいとは思うけど、
週明けの月曜日にでも、皮膚科に診てもらった方がいいよ。」
結果、入院中に皮膚科に診てもらえる事になった。
先生と看護師さん達の結論として、
胃ろう周りの皮膚の状況は酷く、無治療は考えられないとの事だった。
ハッキリとは言わないが、在宅医療はどうなっているのかとも。
でもこれに関しては、自分が悪かったと反省した。
痛みが無ければ、訪問診療の先生に、胃ろう周りは「まあまあです。」と答えていた。
胃ろう周りが赤くなっている事にも、じゅくじゅくな事も慣れてしまっていた。
「まあまあです。」で、先生に患部を診てもらう事も、先生が診ようとする事無かった。
「まあまあです。」と言っている患者の患部を無理くり診ようとする先生は少ないだろう。
それは、訪問看護でも同様。
それは、肛門周辺も同じく、訪問診療の先生に
「肛門周辺や鼠径部が痛むので、ヘモレックス軟膏を塗っていますが、良いですか?」
と聞いていた。患部を診てもらう事も無しに。
先生の「いいでよ。」の言葉に患部を診てもらわずとも安心していた。
在宅医療全体的に、
ちょっとぐらい痛くても、しょうがないと我慢していた。
キチンと患部を診てもらおうとしていなかった。
それを今回の入院で知る事が出来た。
退院後、訪問診療の先生にも、
訪問看護師さんにも、
患部を診てもらうようにしている。
入院中に約3週間後だった皮膚科が、直ぐに診てもらえるようになった事。
自分の在宅医療の関わり方に間違いがあった事。
ある意味、良いタイミングで入院出来たんだと思えるようになっていた。
もう少し続きます。