2020/11/25 ブービエ・デ・フランドル | 福山機長の夜間飛行記録

福山機長の夜間飛行記録

月曜日から金曜日までの毎晩放送されるラジオ番組"JET STREAM"のうち、福山雅治機長のフライト部分を文字に書き起こして写真を貼り付けただけの自己満足ブログです。(※特定の個人・団体とは一切関係ございません。)

ベルギー北部にあるヨーロッパを代表する貿易港、アントワープ。


そのアントワープの中心部から、路面電車に30分程乗ると、ホーボーケンという名の小さな町に着く。


ホーボーケンと言えば、アニメファンならすぐに、可愛いネロとパトラッシュの姿が思い浮かぶ事だろう。


ここホーボーケンは、『フランダースの犬』の舞台となった町。


今、この町の一角に、ネロとパトラッシュの銅像が立っている。


[銅像]


この銅像を見ると、ちょっと気になるのが、我々のイメージするパトラッシュとは、その姿があまりにかけ離れている事。


実は、『フランダースの犬』を書いた原作者、イギリスの女流作家ウィーダがここを訪れた時に見たのは、ブービエ・デ・フランドルと呼ばれる犬種。


ブービエとは、フランス語で"牛飼い"。


当時は、牧畜犬や荷車を引く犬として使われた、大型犬である。


[ブービエ・デ・フランドル]


昔ヨーロッパでは、仕事に使う犬は大きな耳や尻尾が邪魔になる事から、子犬の時に耳と尻尾を切り落としたという。


『フランダースの犬』が書かれた当時、ベルギーでは馬はあまりにも高価で、貧しい人には買えるものではなかった。


そんな貧しい人の暮らしを支えるために、この忠実な大型犬ブービエ・デ・フランドルが、荷車を引いていたのだった。


大変な犬好きで、動物愛護協会の設立にも尽力したという原作者のウィーダ。


[ウィーダ]


彼女は旅先のここホーボーケンで、荷車を引く犬の姿を見て、『フランダースの犬』の話を思い付いたのだろう。


今では高値で取引される、このブービエ・デ・フランドル。


もちろん、耳や尻尾は、もう切られる事はない。


【画像出典】

【ベルギー】フランダースの犬の故郷ホーボーケンの観光スポット紹介 | ヨーロッパ旅ガイド ~個人旅行のしかた~アントワープからトラム(市電)で約20分ほどで行けるホーボーケンはフランダースの犬の故郷と呼ばれる地です。ホーボーケンへの行き方やの観光スポットについて紹介しています。リンクtabinosikata.com

みんなの犬図鑑 - ブービエ・デ・フランダースブービエ・デ・フランダースの犬種の歴史・特徴・性格・飼い方などの詳しい情報を掲載しています。リンクwww.min-inuzukan.com