2020/4/1 ポポロ広場 | 福山機長の夜間飛行記録

福山機長の夜間飛行記録

月曜日から金曜日までの毎晩放送されるラジオ番組"JET STREAM"のうち、福山雅治機長のフライト部分を文字に書き起こして写真を貼り付けただけの自己満足ブログです。(※特定の個人・団体とは一切関係ございません。)

ローマの中心部に、ポポロ広場と呼ばれる石畳の大きな広場があります。

ポポロとは英語の"people"、つまり"みんなの広場"。

今では街の真ん中にあるこのポポロ広場ですが、かつてはローマの北の玄関口。

広場の北にそびえるポポロ門から、巡礼者達はローマに入りました。

[ポポロ門]

この門の前には、バチカンの衛兵達が立っていました。

衛兵達はローマを守っていたわけではなく、信仰深い巡礼者達からしっかり通行税を取っていたのです。

"ローマは一日にして成らず"と言いますが、本当は"ローマは一日でもタダでは入れなかった"というわけです。

ポポロ広場から南の方を見ると、左右対称の2つの教会が立っています。

左がサンタ・マリア・ディ・ミラコリ教会、右かサンタ・マリア・ディ・モンテサント教会。

2つ合わせて、ローマでは"双子教会"と呼ばれています。

[双子教会]

この双子教会、ポポロ広場から見るとどちらも同じ大きさに見えます。

しかしながら本当は、左の教会の方が敷地や建物もかなり大きい。

なぜ2つの教会は同じ大きさに見えるのかといえば、それにはちょっとしたからくりがあるからです。

そのからくりとは、屋根の形。

よく見ると左の教会の屋根は円形に作られていますが、右の教会の屋根は楕円形に作られています。

まるで左右対称に見えるのは、この視覚のトリックです。

このトリックを考え出したのは、バロック時代の天才建築家カルロ・ライナルディ。

古くからローマは、門をくぐれば人を惑わす小悪的な町なのでしょう。

【画像出典】