Wikipediaの新着記事、昨日が「皮剥ぎの刑」で今日が「腹裂きの刑」。。。
いったいどこへ行くのかWiki。。。

世に棲む日日〈4〉 (文春文庫)/司馬 遼太郎

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間が空いてしまいましたが、完読しましたw
司馬遼の語り口は、舞台に人物を上がらせて好きなように
操るというか、或いは読者を羽交い絞めにしてその腋臭を
嗅がせてくるといったw、一人よがりさがあるのですが
(まあ、それが好きでもあり嫌いでもあるのですが)
この作品については、「松蔭」と「高杉晋作」という
人物の時代超越性と天才性に作者の筆が追いついていっていない。。
という感があり何だか逆に痛快ですw

四境戦争の中途、維新のほんの序盤で逝去した晋作は、
行動の幅がほぼ長州藩内に限られているというきらいは
ありますが、長命して華族元老に列することとなった彼の
後継者たち(伊藤俊輔とか山県狂介とか)のような、
「革命」の果実としての権力を実際に得てしまったゆえの
人物の暗さとは無縁であり、清清しくもありますw

ほぼ同時代を書いた(松蔭、晋作が共に早世しているために、
前後はしますが)「花神」(大村益次郎)と「峠」(河井継之助)を
併せて読むと良いかも。

ただその、世間一般が司馬「史観」を受容するというのは
どうかと思いまして。。。某国営放送が、彼が作り出した虚像としての
坂本龍馬、及び彼が創出した国家歴史観に基づく「坂の上の雲」を
同時期に放映するというのは、何かの陰謀ではないか?と
思ってみたり。。
「らいむいろ戦奇譚」というような、恐らくどうでもいいようなw
ゲーム/OVAアニメ、及び「サクラ大戦」の制作者さえも
おそらく(というか、きっと)司馬「史観」を下敷きにしているように
しているようなのは、少しゲンナリ。。。
(あっ、また悪口を。。どうにも仕方ありません(汗)


わだつみさんのBBSで、「下手な書評はネタバレする上に
読みたくなくなる」と述べられていましたが、振り返ると
まさに自分のためにある言葉のようで反省。。。

何でしょうね。。やっぱり人格がヒネくれているのか。。
それとも感性がどうにかなってしまっているのか。。

ときに、アニメだの漫画だのもいいですが、限りある人生、やはり
古今の「名著」と呼ばれるものには親しんでおきたいという
意欲はあります。

でも。。巷、というか表層的な会話のみが顕著な私のリアルの
人間関係においては、「『罪と罰』は面白かったけど、
ドストエフスキーでそれ以外は何を読んだらいいか」とか、
「ジョイスなんかちょっと関心あるが猛烈にとっつきにくそうで、
まずは何から始めたらいいか」なんて話が成立する余地は
全くありません。となると、自分もなんだか軽い疑問を抱いたまま、
とくに啓かれることなくただ生きていく。。。ということに(汗
一体どうしたらよいのやら(汗


世に棲む日日〈1〉 (文春文庫)/司馬 遼太郎

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1巻が吉田松陰、2巻以降が高杉晋作。

飛行機での行き還りに読んでいるのですが。。
うーむ、「幕末物」というのは要は外圧に対するアレルギー
反応の描写みたいなもので、皆が血相を変えて走り回ったり
口角泡を飛ばして議論してみたり人を斬ったりという感じで、
そもそもあまり好きになれない(汗

そもそも「攘夷」を国是として成立したはずの維新政府が
その後そのまま諸外国と何事もなかったように交易しているのは
なぜなのでしょうか?

性質としては白色テロ集団に過ぎない「新撰組」がなぜ
あのように人気があるのか?

自分ではさほど何もしていないように見える坂本龍馬が
なぜあんなに支持されるのか?

この辺、どこかに平易な説明がないかな。。



アイアムアヒーロー 1 (ビッグコミックス)/花沢 健吾

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一番最近に読んだ漫画ということで。
こういう絵柄のものって普通読まないのですが、
上司が貸してくれたので、やはり感想は言えないとな、
ということで1、2巻を通読。。。ってどういう上司だよw

うーん、見開きページのこれでもか、という連続技は
圧巻でしたが。。。これも青年誌にたまに見る技法といえば
そうかな?
展開そのものは映画「** **** Later」みたいなのですが、
序盤に描かれた漫画アシスタントの生活というのが
あまりに生々しくて痛いかも。。
「絵の上手い奴はいくらでもいる」「デビュー出来ても、
生き残ってゆけるのは至難の業」という現実に面し、
それでいて「自分には漫画しかない」という覚悟や諦念
みたいなものが、人生のすでに中盤に差し掛かった古参
アシスタントの、搾り出されるような叫びとなって。。。という。
いやあ。。。(汗
3巻は果して自分で購入して読むことになるのかな。。。(悩