一番苦しいときに出口を見失うことがある。
そういうときに教訓を垂れるような本は読ま
ないほうがよい。
むしろユーモアがあり、優しさにみちた本を
選択すべきだ。
このことはカウンセリングマインドに通ずる
ものがあると思われる。
こうした、マインド抜きでは、ことが進めら
れないことは前回記した。
確かに、カウンセリングでは受容、共感が大
事だ。
そして、この前半での失敗は大きくカウンセ
リング全体に影響する。
例えば、一人の相談者に10回のカウンセリ
ングをするとして、前半でのつまずきは信頼
感の喪失と、その復活に時間がかかることも
あり10回をそのすべてに費やしかねない。
であれば、この前半はスムーズに過ぎた方が
、そうでないよりははるかにいい。
よく我々の世界で言われることに、感情への
応対に失敗するなというのがある。
相談者の「感情ことば」に十分に注意すると
いうことだ。
相談者は大概、心理的な傷や痛手をもって来
がちだ。
その時に「つらい」とか「嫌だ」とかの感情
ことばを発しがちだ。
これへの対応は不可欠だ。
ましてや、カウンセリングマインドの欠如は
相手の信頼感を決定的に損なう。
これは、コンサルティング以前に極めて重要
なことだ。