春は就職や進学、職場の異動などで、新しい
仲間との出会いが多くなる季節です。
新しい出会いや人間関係は、時としてストレ
スを招くことがあると言われています。
特にストレスになるのは、相手に自分の言い
たいことが言えなかったり、逆に言い過ぎて
しまったという場面ではないでしょうか。
そこで今回は、新たな人間関係を築いていく
時に効果的と思われる、自分も相手も尊重し
た自已表現<アサーション>を紹介し、皆さ
んのストレスコントロールに役立てて頂きた
いと思います。
アメリカのある心理学者は、人間関係の持ち
方には大きく分けて3つのタイプがあると言
っています。
第1は、自分のことだけ考えて、他者を踏み
にじるやり方、第2は自分よりも他人を常に
優先し、自分のことを後回しにするやり方、
第3は自分のことをまず考えるが、他人のこ
とも配慮するやり方です。
アサーションとは、この第3のタイプのコミ
ュニケーションを指します。
ちなみに第1のタイプは、<攻撃的>、第2
のタイプは<非主張的>と呼ばれています。
どんなコミュニケーションなのかわかりやす
いように、具体例を載せます。
(例)
場面は、高校生の息子が友達と出かけ、夜
中に帰ってきたところです。母親は何か起
こったのではないか心配して、いらいらし
ながら待っています。
・攻撃的
「いったい何をしてたの!何時だと思って
るの!いっそ、帰って来ないで、道にでも
どこでも寝てたらよかったのに!」
・非主張的
帰ってきたのを見て、何も息子に言わず、
黙って眠りにつく
・アサーション
「とても心配したのよ。11時には帰る
と言ってたから、気になってね。遅くな
る時は電話してね。」