二年前の新聞記事より。
いま国内農業は関税削減・撤廃の市場開放と
いう試練のドミノ倒しの渦中にある。
また、官邸主導の農業改革が進められてきた。
強い農業、輸出を目指せと訴え、規模拡大路
線へと傾斜した。
コメ、生乳、種子、水道にいたるまで様々な
分野で規制を緩めてきた。
中略
効率化重視で単一作物に偏りがちな大規模営
農が世界的な潮流なのだろうか。
国連は一昨年12月、家族経営や兼業など比
較的規模の小さな農家の価値や権利を守る「
小農宣言」を採択した。
世界の農家のおよそ9割が家族経営で、金額
ベースでも食糧の8割近くを賄っているとの
報告もある。
北海道では、この数十年でナチュラルチーズ
の小規模工房が多数誕生したと聞く。
しかし、いま工房の経営者は高齢化し後継者
難により将来的には多くが廃業の危機にある
と言われているようだ。
これも「小農」軽視の現れの一つと言えまい
か。
また、食料自給率の向上を末端では、多くの
「小農」が支えていることを忘れないことだ。