カウンセリングの基本は傾聴にある。
人は傾聴によりカタルシスを経験するが、そ
こから相談者の持つ解決能力への覚醒に導く
ことが可能かがカウンセラーの手腕により変
わる。
通常のカウンセリングであれば、このあたり
で目的とすることが終了となる。
しかし、キャリアカウンセリングの場合は、
希望の会社に入るとか、職業に就くとか、そ
の準備のために訓練の学校に入るとかの具体
的な目標に向かっての行動に導くことがゴー
ルとなるように思われる。
であるから、その目標の具体化に向けて、現
状の把握の重要性が高く、それを行うための
状況確認の質問量は非常に多くなる。
これは、通常の質問のパターンから言うと5
W1Hの5W部分の質問が増えることを意味
しオープンクエスチョンを多用する傾聴の技
法のセオリーからすると、一見して間違って
いるように思われるかも知れない。
しかし、情報収集に遠慮はいらないという意
見もあり、この5Wの多用は多分必要であろ
う。
そして、相談者の置かれる状況を詳細に把握
することで、明確化できる目標や、その達成
のための方策の具体化は必須と言える。
そのためには、繰り返しになるが相談者の詳
細な状況把握が必須といえよう。
従って、クローズドクエスチョンもカウンセ
リングの前半では許容されることも知ってお
くべきだと考える。