人はそれぞれ、人種、性別、身体的特徴、知
能、芸術的才能、運動能力などの遺伝的、先
天的資質を有する。
先天的資質は職業選択やキャリア形成に影響
を与えるが、これらは人の内部にあり自分自
身では殆ど変えることが出来ず、コントロー
ルすることには限界があるといわれている。
また、時代の社会状況、気候条件、地理的条
件、文化、教育環境、労働環境などの自分が
置かれている環境条件は自分では変えられな
いことも多い。
そして、対象となるクライエントの置かれて
いる環境は様々に異なる筈だ。
自分のキャリア形成に大きな影響を与える先
天的資質や環境条件は変えられないことを前
提に「キャリア開発」を進める必要がある。
例えば、自分が運動が好きだからと言ってス
ポーツマンで生きられないことやアイドルに
憧れてもアイドルになれないことは自明の理
だ。
これは、自分の身体的特徴、知能、芸術的才
能、運動能力などの先天的資質を自己分析し
、社会状況、気候条件、地理的条件、文化、
教育環境、労働環境などの環境条件を分析し
てみれば職業選択すべきかどうかが判明する
であろう。
後は、こうした分析結果で諦めるべき職業へ
の就業意欲が、不利な資質や条件を充分に上
回るかどうかを自問自答してみることだ。