若者の持つアイデンティティやモラトリアム
の悩みは青年期の発達課題からみて、おかし
なことではない。
従って、若年層が問題意識を持ち続け「自分
自身に問いかける姿勢」を形成するよう指導
したいものである。
我々はこのような若年者の就職支援の心構え
を基本として忘れてはいけないのではなかろ
うか。
そして、若者には謂れのない自信や明日への
盲信的ともいえる希望がつきものかもしれな
い。
こうしたものが若者を冒険に突き進ませる。
こういう若者特有の無謀さや漠然とした夢を
認めながら、相談に応ずることが若年者の就
職支援には不可欠のようにも思う。
また、若者の支援ではアセスメントや職業の
紹介により興味のありかを探りあてることが
カウンセリングと並行して行われなければな
らない場合が多い。
これは、上記のような漠然としたものに分析
の光をあて、別の方向から若者にアポローチ
するための必要条件ともいえるものであろう。