過去のブログから。
クルンボルツは、我々のキャリアはそれぞれ
予期せぬ出来事によって決定される。
そして、我々が人生上遭遇するその予期せぬ
偶発的な出来事を上手に活用することによっ
て、ただの偶発的出来事も自分のキャリア形
成の力に変えていくことが出来る。
それは一人一人の主体性であり意識的努力に
よるものである、と述べています。
このことを、ある講演会で自身の経験を例に
説明しました。
クルンボルツが大学の最終学年の時に学校か
ら手紙が来て、数日のうちに専攻の決定がな
い場合には退学となると書かれていたそうで
す。
困った彼は、当時熱中していたテニスの顧問
の先生と相談したところ、自分の担当の心理
学を専攻にすることを勧めたそうです。
こうして自分のキャリアが始まった、とクル
ンボルツは語っています。
偶発的なことを活かすも殺すも自分次第、科
学の偉大な発見・発明などもこうした偶然を
見過ごさないことで起こっていることは周知
のことですね。
これらのことを体系化したものがプランドハ
プンスタンスセオリーといわれれています。
自分の経験からも上記のプランドハプンスタ
ンスセオリーに該当するようなことがいえる。
私のキャリアカウンセラーの出発点は、先輩
の勧めからであったことは、すでに書いた。
その後、紆余曲折を経て、キャリアカウンセ
ラーを生涯の仕事にするか徹底的に考えたこ
とがあり、その結果が今に繋がっている。
偶然から必然、その道が自分の新たなキャリ
アとなりライフワークになる。
まさにプランドハプンスタンスセオリーが合
致する状況で直近の10数年が経過したこと
は間違いない。
クルンボルツは「偶然の出来事」を「プラン
ド・ハップンスタンス」に変えるスキルを次
の5つといっている。
① 好奇心 … 新しい学びの機会を模索する
② 持続性 … 失敗に負けずに努力をし続ける
③ 柔軟性 … 姿勢や状況を変える
④ 楽観性 … 新しい機会は必ずやってきて、
自分のものにする事ができる
⑤ 冒険心 … 結果がどうなるか見えない場合
でも行動を起こす
クルンボルツは、この5つのスキルを使って
「プランド・ハップンスタンス」を作り出す
ことが、結果的に「人生の質」を深めるもの
であると述べ、偶発的な出来事を自らの主体
性や努力によってキャリアに最大限に活用し
ていくという姿勢が大切であるといっている。