急がば回れとは 3 | キャリア・カウンセラー札幌のブログ

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キャリア・カウンセラー札幌の活動内容やキャリア・カウンセラーとしての雑感を記載しています。

世の中に一見価値がないことでも、時間が経つ

に従って価値が証明されることがある。

キャリア形成において「助走的な経験」が将来

の本格的な自身のキャリアを固めるのに役立っ

たということはよくあることだ。

公的支援機関にいた時のことだが、30代前半

の男性の担当をした。

専門学校卒業後、3、4の会社を2、3年おき

に変わり続け、専門的なスキルや資格は持ち合

わせていなかった。

しかし、無経験、高待遇、適合資格不保有の求

人を持参し散漫に応募し続けたが好結果は得ら

れなかった。

ある時に、自分の希望する仕事を考え直さない

かと提案してみた。

その結果、WEBの仕事に関心が強いし、以前

友人の依頼でホームページを作ったこともある

、とのことが分かった。

その後、自身の決断でWEBクリエーターの職

業訓練に半年通った。卒業直前にその分野の求

人に応募し見事に内定した。

経験のない分野への応募にはやる気だけではな

いスキルアップが必要なことが多い。その為の

時間や費用の投資をして臨むことで成功確率は

飛躍的に高まる。

この時の職業訓練は「助走的な経験」と似た役

割を持ったと思う。

本来の「助走的な経験」は一定の職業に就くと

きに前もってアルバイトや契約社員などの希望

の待遇や身分を下回る状態で勤務することを指

すと思うが、彼における職業訓練は、これと同

様の役割を果たし、その後の人生を決定付けた

と考える。