現代では、企業は人材育成の主役を社員に据
えて、彼らが自発的に成長できるような視点
を取り入れたキャリア開発支援を会社成長の
キーと考えています。
企業にとってキャリア開発支援は、避けて通
ることができない人事管理の課題になってき
た、と言えるでしょう
キャリア開発支援の方法について以下に記し
ます。
①職業生活設計を考えさせる
社員にこれまでの職業生活を振り返り、自己
理解・自己分析を促します。
そして、これからどうするか、どうあるべき
かを考える(=職業生活設計)を考える機会
・きっかけを提供します。
「職業生活設計を考える」 事例として、通常
、ワークショップと称される参加型の研修で
進められるケースをご紹介しましょう。
まず「自己分析」 として、学生時代から現在
までの歩みを振り返ります。職業人としての
自分とプラベートの自分を見つめ直します。
職業人としての面では、これまでの職務内容、
実績、スキル・専門知識などを整理していき
ます。プライベート面では趣味・特技、強み
・弱み、価値観、資格・免許、人脈をリスト
アップすることで、自らを客観的にとらえま
す。
次に自分を取り巻く「環境の分析」 を行いま
す。
仕事面における分析と、プライベート、地域
社会やコミュニティとの関係における分析も
行います。
日常における時間管理を整理してみることで、
日頃の行動を分析することもあります。
こうした「自己分析」 と「環境分析」 を踏ま
えて、2年~5年先のビジョンを描き、その
ビジョンを達成するために必要な課題を設定し
ていきます。
最後に設定された課題を実現していくための1
年間の計画を立案します。
このようにして、自分と仕事の両面からこれま
での生き方を振り返り、今後自分は仕事とどの
ように関わっていくのか、仕事と生活をどのよ
うに折り合わせていくのかを考える機会を提供
します。
これにより、職業生活設計における主役は自分
自身であることが認識され、自らが主体的に仕
事と関わる意識やスタンスが生み出され、内発
的な動機づけが喚起されます。
個々のポイントは自己分析、環境分析などの準
備と近未来のビジョンと今後1年間の計画を立
てることです。