過去のブログより。
我々キャリア・カウンセラーの世界で良く言わ
れることの一つにカウンセリングの時に教唆や
指示をしてはいけないというものがあります。
また、「答えはクライアントのみが持っている」
も良く言われる言葉です。
しかし、カウンセリングで傾聴することは、忍
耐のいる仕事ですし、ともするとセオリー無視
の中抜きの内容に終始してしまうことがあるこ
とは反省しなければならない、と思います。
ですから我々は効果的に質問し、そのうえで相
談者の本音を掴み、本来相談者が持っている解
決策を引き出すようなカウンセリングを心掛け
ねばならないのです。
そして相談者の有する「自己治癒力」「自己発
見力」を活かした相談に徹する必要があると考
えます。
そしてクライアントの感情に配慮したカウンセ
リングを忘れないことです。
感情への配慮が欠けるとクライアントは反抗的
になったり、質問への答えをいい加減にしたり
し始めます。
本音を掴むためにはカウンセラーへの信頼感は
不可欠です。
また、クライアントの満足には感情をくみ取っ
てもらったという満足感が大きな位置を占める
ことは言うまでもありません。
メンタルが不調になりやすい求職者のカウンセ
リングでの相談者の信頼感は極めて大事なもの
です。
この信頼感の醸成に失敗するとカウンセリング
開始時はいうに及ばず終了時まで関係がギクシ
ャクし続けることにもなりかねません。
ですから相談者の感情への配慮は極めて重要な
のです。
また、技能士試験でもこれは重要視されていて、
過去にクライアント役の人が開始直後の感情へ
の応答に失敗した受験者に対しては意図的な無
視をしたり、質問に対して反発したりする事が
許されていた、との話も聞いたことがあります。
こういう当たり前のこと(感情への応答)が出
来ることはカウンセラーの基本中の基本なので
す。