キャリア・アンカーの8つのタイプ別のエピソードの一
例。
起業家的創造性の例
ここまでの話はキャリア・アンカーの起業家的創造性専
門の実現例とその変容の例となるのだが、まだ後日談が
ある。
借金を抱え、ある教材販売の営業で入社した彼は持ち前
の行動力とバイタリティーで成績を上げ組織が小さかっ
たこともあり数年で管理職になり、その後支店長にまで
上り詰めたという。
その当時の収入は1000万を超えていたというからサ
ラリーマンとしても成功した転職組になった訳だ。
そして数年の高収入により借金は完済し貯蓄代わりに自
宅以外にマンションを所有できるところまで安定したと
いう。
ただ根っからの起業家コンピテンスの彼が当時の安定に
満足しなかったことは容易に想像がつく。
会社の衰退により、またも転職を余儀なくされ人材業の
会社に入り低賃金の一般職になったところで安定志向を
簡単に捨て去り退職する。
多分、彼のキャリア・アンカーの起業家コンピテンスが
支配するのと安定は全く要素にないのであろう。
その後の伝え聞いた消息では、出身地に戻りまたも起業
し経済状況もよく高級車を乗り回しているところを見た
人がいるという。
典型的な起業家コンピテンスの例が彼だと、今でも思っ
ている。