以下は2年前のブログに書いた記事です。
最近、建築・土木の工事が増え、あちこちで工事のト
ラックが動いているし、道路工事も散見される。公共
工事の雇用拡大の効果ともいえる現象がよく見られる。
そこで良く考えなければならないことは、一過性の雇
用創出ということだろう。
キャリア論の基本からいえば、工事の臨時従業者が高
スキルの専門職かというと大いに疑問が残る。
専門技術が必要な分野は一部分といえる。
とすると、今の工事増加の現象は一過性の雇用創出に
過ぎず継続的な雇用拡大には寄与しないであろう。
このことについて言うならば、去年の夏ごろから札幌
では雪が降って根雪になるころまで建築・土木の工事
が断続的に続いたが、多分、全国でも同様のことが行
われたであろうと思われる。
以前、コンクリートから人へ、と言われた「コンクリ
ート」がどんどん進んでいる。
これは持続的な雇用拡大につながりづらいことは、以
前書いた通りだが、別の面からみると過剰に作られた
建築物は今後の人口減で過剰になり、いずれ「空家問
題」を大きくするであろう。
そして、過剰な流動性でダブついた金はバブルをもたら
し崩壊後の「失われた10年」を用意する。
このような危険性を持つ一過性の雇用拡大に頼らず、継
続的な社会の成長に向けて人材育成や教育に注力し社会
の高度化に向けた雇用拡大策の施行に注力すべきではな
かろうか。