キャリアカウンセリングでは傾聴はすべての基本です。
カウンセラーが相談者の話を真摯に聞くことで、相談者は
カタルシスを得るということは傾聴の大きな効果です。
従って、このことだけでもカウンセリングの価値はあるの
ですが、キャリアカウンセリングの場合は心理的な改善と
同時に相談者のキャリアの問題を具体的に改善するという
側面も具備しています。
その場合に傾聴の基本である良く聴くということ以外に積
極的に尋ねるという面があり、重要性が高いと考えます。
例えば、その人の現在の状況を確認する時に続けざまに、
現在の仕事、収入、満足度、家族の状況、家族の収入、過
去の職業、経歴等々を聞いていく必要があります。
そして、その事柄の重要性を判断しながらカウンセリング
を進める必要があります。
そして、それらの情報を整理し本人の今後の方向性の意志
決定に協力することでキャリアの悩みを解決することがカ
ウンセラーの使命です。
となるとカタルシスを得た満足の上に自ら自分の状況や自
分の進むべき方向に気づき、自信を持って生活をすること
こそ相談者が満足している状態といえるのではないでしょ
うか。
ですからキャリアカウンセリングは「気づきを促す」仕事
そのものなのです。
カウンセリングの基礎技術のうなずき、あいづち、繰り返
しの行使だけでは済まないことは言うまでもありません。