数年前に担当した中高年の相談者の話です。その方は
紳士服メーカーの営業管理職でリストラで退職を余儀
なくされた人でした。
中高年の中途退職では企業が通常の退職金に上乗せの
一時金を払い退職を促すことがままあります。
その方の退職もそのような形でした。
離職後半年ほどは趣味の旅行で全国の観光地めぐりを
していました。半年経過後のある日、突然の連絡があ
り内容は昔作成した応募書類が残っていないか、とい
うものでした。
古い書類を探し、みつけたので連絡し、相談もあると
いうことでお会いしました。
過去と同業での営業職の求人に応募したいとのことで
、見つけた過去の書類をお渡ししたところ、すぐに書
類応募し面接に至りました。
その面接は結果的には失敗に終わりました。理由は、
その会社の平均年齢とその方の年齢差が大きすぎると
いうものでした。
ところが、その会社の面接担当者から後日電話があり
、同業の別の会社で人を欲しがっているとの連絡だっ
たとのことです。
すぐに面接となり内定したとのことです。
これは偶然のチャンスを活かした好例と言えると考え
ます。
偶然の機会を活かすキャリア開発をクルンボルツも薦
めています。
クルンボルツが心理学を専攻したのはそれを決める刻
限の時に自分が打ち込んでいたテニスの担当教師がた
またま心理学の担当だったからと近年、語っています
。
チャンスを活かすことは重要です。
ただ、ボーっと面白、おかしく日々を過ごしているだ
けでは偶然の機会を活かし難いものです。
緊張感を持ち続けることも忘れないことです。