紛うことなく時季なので不思議でも何でもないのだが、毎年この日には実家の紫陽花が満開になる。その根元‥墓石を置かなかったので、もはや正確な位置は分からないけれど、そこに彼女は眠る。
6月25日は愛猫の命日だった。3年目になる。私の一番苦しいとき、家族が一番大変なとき、我が家の前に現れた。雨の夜だった。
最後の数日を私は忘れない。肺に水が溜まって息が出来なくなってゆく、彼女が闘う姿。『ここにいるよ』と『大好きだよ』しか言えなかった数日間。
愛するものが苦しむ姿をただ見ているしかできない“非・当事者の辛さ”を知った。
22時頃。
息を引き取ったあと、私はしばらく彼女を撫でて健闘を讃えた。毛布をかけて一緒に眠った。
私は約束した。頑張って生きること。いつか雲の上で会うときは、笑顔で会えるように。
紫陽花は大好きな花だ。毎年、描いている。そして、大好きな“恩猫”を偲ぶ。
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