ドラマネタとは言いながらストーリー等には全く触れず、ドラマ内に商品や商標を写し込む、プロダクト・プレイスメント(以下、PPL )ばかりを探しています。
お題にしているのは韓国 KBS2 で現在放送中の週末ドラマ
「たった一人の私の味方( 하나뿐인 내편 )」
(放送予定 2018 年 9 月 ~ 2019 年 3 月)
この手のネタは、調べものや画面キャプチャに意外と時間がかかり、なかなか捗りません(^^ゞ
社員運動会の賞品として貰った大きなあざらしは、残念ながら「しろたん」ではありませんでした(笑)
ドラマでは「ドラン」の妹「ドド」と名付けられますが、本名は「 하프 ハープ」ちゃん。
お友だちの「ホープ」くんは、やや放置されているようです。
「ハープ」ちゃんはスポンサーの玩具メーカー、「 TOY TRON 」のキャラクタです。
2018 年 9 月の放送開始時に商品化されていたのは小さな「ハープ」ちゃんだけで、このサイズはドラマ用に作られた特注品でした。
けれども 2018 年 12 月、クリスマス向けに限定販売を開始。
商売上手だなあ(^^ゞ
更に日本のエポック社、「シルバニアファミリー」の「ショコラウサギの女の子」
ハープちゃんの TOY TRON 社が、輸入販売している縁からの登場です。
しかし、通常は身長 10cm 前後のシルバニアファミリーに比べ、とても大きい…
キャプチャ画面では判りにくいですが、この特製サイズのショコラウサギは靴を履いていて、かつてエポック社がノベルティ用に限定製作した非売品と思われます。
実はこの部屋の棚には、市販のシルバニアファミリーのドールハウスが飾られています。
(赤矢印)
しかしサイズが小さく、目立たない事からの特別出演かと思われます。
このシーンを見て特製サイズが欲しくなっちゃったひと、結構いるだろうなあ。
でも、現在入手可能なのはオークション位なので、相当な高額が予想されます。
ヒロインがアルバイトを掛け持ちするハンバーガーショップ。
セット撮影では無いようですが、店名が巧みに伏せられていました。
その訳は、類似業種の「 PIZZA Heaven 」が、スポンサーに付いているからかも。
アルバイトシーンが再び登場したら、いつの間にかピザ店に転職していそうです。
追記;
その後やはり、「 PIZZA Heaven 」に就職する登場人物が出てきました。
前回から 引き続き、これでメインスポンサー 12 社のうち、10 社をネタにしました。
メインスポンサー 11 社目は、「テソン自動ドア」。
登場人物が出入りする玄関部分とロビー内を別撮影している事があり、ちょっと不思議でしたが、スポンサー製ドアを強調していたのかもしれません。
12 社目は、今までとは少し違った業種の「ヨンソン大学」。
おそらくロケ地として、大学キャンパスなどが登場している筈です。
次に、セカンドスポンサー群、「製品協力」部門を見てみます。
セカンドグループの筆頭は、住宅設備・建具メーカーの「イェリム・グループ」。
扉、キッチン、モールディング、ウォールパネル、サッシ等各社が参加しています。
おそらく、セット内に配置された住宅設備などを担当しているのでしょう。
登場人物のひとりが暮らす部屋、レイアウトがとても不自然です。
これでは、キッチンカウンタの扉が開けられません。
どうやらこうした見せ方にも、スポンサーへの配慮が働いているようです。
セカンドスポンサー「製品協力」の二番手は、自動車メーカー「ボルボ( VOLVO )」。
大型 SUV 「 XC90 」を始め、様々な車種が登場します。
ヘッドマークは写るのに、テールゲートの VOLVO ロゴが隠されています。
この辺りに PPL の境界線があるようです。(マークには緩く、ロゴには厳しい?)
こちらは日本では販売されていない、上級セダンの「 S90 」でしょうか。
欧州車では標準的なガラスサンルーフ、最近は殆ど見かけなくなりました。
かれこれ 30 年近く前、ガラスサンルーフ装備の車に乗っていた事がありました。
しかし、何時もルーフとシェードは閉めたまま。開けるのは屋根を拭く時くらい。
ルーフ収納の分、天井が低くなるし… 利点が結局分からないままでした(^^ゞ
ヨタ話はともかく、
おっと、危ない。
ボルボにぶつかりそうになったのは、「シボレー( CHEVROLET )」のコンパクトカー「スパーク( SPARK )」
テールゲートのシボレーマークが隠されています。
うーん、基準がやっぱり謎だ…
おっと、こちらも危ない。
現在主にシボレーを製造販売する「韓国 GM 」の前身、「大宇( Daewoo )」時代から製造の続く、小型商用車「ダマス( Damas )」です。
ちなみにダマスは、スズキの2代目エブリイ(8代目キャリイ [ DA ] ) をベースとしたライセンス生産車です。
これらのシーンはたまたまで、特段、韓国 GM が悪役という訳ではありません。
韓国 GM (シボレー)も「車両協力」として、セカンドスポンサーに名を連ねます。
ついでに車ネタをもうひとつ。
昨年の秋頃、ソウルでテレビを眺めていると、「後席のシートベルト着用が義務化されます」というキャンペーン CM が大々的に流れていました。
そのためかドラマ内の後席でも、シートベルトを着用するようになりました。
以前はシートベルト着用は前席のみで、後席では着用していませんでした。
全席シートベルト着用は安全性向上のために良い事です。
と折角書いたのに、後席のシートベルト未着用シーンが、かなり混在しています。
シートベルト着用による着座位置の制約を避け、絵面を優先した未着用シーンもあるようでしたが、やはり全面的な普及にはもう少し時間が掛かるようです。
スポンサーネタが段々と細かくなり、そろそろ切り上げたくなってきました(^^ゞ
スマートフォンは登場人物全員が、最新型の「 Galaxy Note9 」です。
もちろんスポンサー提供品。
なので
庶民でも御曹司でも、高給取りでも無職でも、スマートフォンだけは皆平等(笑)
おっと、こんなところにもショコラウサギの女の子、特製サイズが。
2017 年に竣工した永登浦(よどんぽ)のオフィスビル「 Young City 」が、ドラマ内企業「ボム&フード」本社の撮影場所として、セカンドスポンサーに名を連ねます。
こうして簡単に、ロケ地が判明する事もあります。
サードスポンサー群はいささか細か過ぎますが、このリストが結構長い。
撮影セット用の壁紙メーカーが 4 社、フェンスやルーバー等の建具メーカーが 5 社。
更に家具メーカーが 5 社、寝具やカーテン、キッチン・リビング小物等々に至るまで、スポンサー企業が名を連ねます。
なので一般家庭のダイニングに、コーヒーミルが三重連なんて事態が起こります。
オフィスの給湯室にも、小物があれこれ。
飲料メーカーがスポンサーに入るとこの光景が一変し、ペットボトル飲料が林立したり、インスタントコーヒーが山積みになったりします。
更に「衣装協力」リストが続きますが、そちら方面は疎くて全く分かりません(^^ゞ
ただその中にユニフォーム製作会社と思しき名前があり、ヒロインがアルバイトをするレストランの制服などを提供したものと思われます。
とまあ、これは画面設計が大変だなあと、妙な感心をしてしまうのでした。
別のドラマ、「この恋は初めてだから(この人生は初めてだから)」( 2017 tvN )」の中で、駆け出しの放送作家が、PPL を実行するためのアイデア出しに悪戦苦闘するくだりがありました。
また、PPL を多用する製作システムは、その恩恵に与る事が出来ない、本格的時代劇の衰退を招いているとの指摘があるようです。
その一方で、PPL を多用した現代部分を挟む、現在視点から過去を描く(タイムスリップ等、多分にファンタジー的な)時代劇が増加したとも云われているようです。
さてと、ひたすら小物ばかり見ている訳ではありません。景色だって見ています。
先行きを思い漢江の流れを見つめ、悩み佇みます。
特徴的な橋脚の「元暁大橋(うぉにょてぎょ)」です。
ソウルの中心部、「汝矣島(よいど)」の東側に架かります。
この橋は、かなり頻繁にドラマに登場します。
放送局のある汝矣島に架かり、岸辺が公園なので撮影向きなのかもしれません。
家を追われ行く先を失ったヒロインが、ひとり茫然と歩きます。
空色のアーチの中を地下鉄 4 号線が通る、「銅雀大橋(どんじゃくてぎょ)」です。
「二村(いちょん)」と「銅雀(どんじゃく)」の間を結んでいます。
交通量が比較的少なく、橋台部が広いのでアクションシーンにもよく登場します。
スポンサーの次は、結局ロケ地かぁ(笑)
枝葉些末に入り込むのが得意とはいえ、
うーん、やっぱりドラマの何処を見ているのやら… になってしまいました。
でもまあ、ドラマのこんな見方も… 無いか(^^ゞ
(ちょこっと反省、してはいないな、おそらく(笑)
続編みたいなものも書いております。