紀伊国屋書店の店員もしくはゲイ | 切った爪が部屋のどこかに飛んでって、後日それを足の裏で踏んだ時のアノ心境

切った爪が部屋のどこかに飛んでって、後日それを足の裏で踏んだ時のアノ心境

むか〜しむかし、あるところに、おじいさんと、おばあさんと、桃太郎がいました。おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に、桃太郎は鬼が島へ鬼退治に行きました。

ポンッ♪

と、僕の右肩に手が置かれました。

独り新宿から乗った深夜の満員電車。

手の感触からすると、相手は男です。

(なにごとだ…)

周りは先ほどまで新宿を闊歩していた荒くれ者ばかり(たぶん)。

危険な予感がしました。

(これはアレじゃないのか…)

(振り向くと、)

(ほっぺに指がズブッといくヤツじゃないのか…)

右肩に手が置かれたまま、

僕は作戦を練り上げました。

そして、

右肩に手が置かれたまま、

『これしかない!』という対応を取りました。

左から後ろを振り返りました。

すると、手を乗せていたのは酔っぱらったサラリーマン。

(……)

連れのサラリーマンが僕に、

『すみません、こいつ三丁目で働いているんでw』

と、気のきいた冗談をかました表情で言ってましたが、

(それ言うなら、二丁目じゃないのか…)

と、

右肩に手が置かれたまま、思いました。