海水浴デートでの、カノジョへのケアには普段に増して気を使うのが当たり前だ。
特に"日焼け”や"水分補給”に関することは、カレシによる率先した全面的エスコート必須項目である。
それがカノジョへの"愛情”のバロメーターとしての評価となるのも言うまでも無い。
そんなことは、恋愛初心者の烈貴でも予習済みであった。
特に、浜辺を無邪気に飛び回る美葉の輝くような白い肌を目の当たりにし………
烈貴は満足気な笑みを浮かべて立っていた。
(買っといて、正解!!)
一応奮発?して用意した某大手化粧品メーカーの"金のミルク”と異名を持つ日焼け止め、パーフェクトUVスキンケアミルク。
身体にも顔にも使えるのが嬉しい。
その、30分程前。
これも予め用意し持って来たポップアップテントを砂浜に設置し(設置と言っても、タダ広げるだけ)。
そこへ、ビーチマットを敷いた烈貴は美葉を呼んだ。
因みに、このポップアップテントは父・正和からの貸し出しで、普段は彼のプチ・ソロ・ツーリング用だ。
貸し出しの際………玄関で正和はニヤリと竹中直人のような笑みを浮かべながら
「…………17の夏!」
と、竹中直人のように呟いた。
背中へ妻・明美がレーザー・ビームのような厳しい視線を送っているのも露知らず………
更衣室で水着に着替えた美葉は、烈貴の言われるままビーチマットへうつ伏せに寝そべる。
日焼け止めなら持って来てるよ………と告げたのだが、烈貴の取り出したボトルを目の当たりにし
「わぁ!
金のミルクじゃん!?」
と嬌声を上げる。
美葉の反応に、まるで自分の手柄そのものかのように勝ち誇った表情の烈貴。
「コレ使うといいよ!」
すぐさま液を手に取り、おもむろに美葉の首筋………肩………両上腕………そして膝のウラ、太腿のウラ。
それだけでなく、水着からはみ出る脚の付け根の臀部の肉や………内腿にまで手を滑らせ塗りたくる!
そこって、日焼け関係無くないか?
本来として
"彼女の肌に直接触れる為、触れる前に一言断るのがマナー”
などとAIには書いてあったが。
そんなの知ったことか!
笑止!!
とばかりの烈貴。
そもそも毎度毎度、部活帰りの駐輪場で"スキンシップ”を重ねておきながら今更!?であった。
そして……それは美葉も承知の上であり。
自分の肌の各部に滑る、液体まみれの烈貴の手が、いつに無く心地好く。
思わず瞳を閉じて為すがままの美葉であった。
ふと、烈貴は考えた。
(これって学校でやると、普通に捕まり案件じゃね?)
まさに!
これこそ、所謂一つの
"海の神秘” ではないか!?
などと、勝手に感動している烈貴であった。
さて。
海水浴………と言っても、あたかも競泳選手のように"ひたすら泳ぎまくる”者など、まず見当たらない。
注)一部地域の体育授業やトライアスロンなどで実施の遠泳は別
中にはシュノーケル他を持参してプチ・スキューバダイビングごっこなどをする強者も見受けるが、多くは水着のまま海に入らず浜辺で座りダベってたり。
ビーチボールなどを使って微笑ましく戯れたり、公園の砂場の延長と錯覚した幼児の砂遊びに付き合わされる親であったり。
海パン一丁でデッキチェアに寝そべり惰眠を貪るオヤジであったり(傍らには缶ビール)。
カニなど水生生物を見つけては叫声を上げる者、貝殻コレクターと化している者………
など、海水浴場の楽しみとは、まさに人様々である。
烈貴と美葉カップルも、これと言って?どうしても海でしたいことなどは考えていなかった。
そもそもの動機が"美葉の水着観覧”な為でもあった。
しかし………こうしてみると、さすがの烈貴も退屈………というわけではないが、何か"楽しみ”を考え始めた。
「海でしか………出来ないこと………?」
普段、回転数の低い烈貴の脳内PCが。
ここに来て一気にパワーバンドに入る!
それは、あたかもRG50Eの………いや!
正和の400ガンマの2ストローク・エンジンをも彷彿させる、咆哮そのものであったッ!
俄然、身体に"みなぎり”を感じ始めた烈貴!!
しかし、実は美葉も………烈貴の"次のアクション”を期待していたのであった!!
続く

〈海の神秘・完〉
弊ブログに素敵な画像を提供頂いている
GEKKO様のブログです♫✨
(人*´∀`)。*゚+
※文中の団体・組織名及び人名は実在するものと一切関わりありません
画像アプリ;
Gemini
Special Thanks;GEKKO様
