月曜日、再び吹奏楽部の活動は再開。
朝8時音楽室集合で、部員皆の顔は揃った。
いつもの休み中の部活開始時刻は9時だが、地区コンクールを突破し県大会へ駒を進めることとなった為、更に練習時間を割き演奏の精度を高めるのが目的である。
それから夕方〜宵の口までの、部員達にとって初めて経験する最もハードな一日スケジュールだ。
これも、渡辺の一存で決まった。
「………みんな!
地区大会では、今まででベストの演奏を本番で出し切ってくれた!
パーフェクトだった!!
それは大いに褒めてやろう。
だが、間髪入れずに後10日とちょっとで県大会が来る!
せっかく、ここまで来たんだから関東大会まで行こうぜ!
あの地区大会の時の演奏が何時でも出来れば、必ず行ける!!」
この気合充分の指導者のモチベーションに、部員達は付いていけるか?それが最も重要となる。
みんなにとって……まさか?ここまでの結果を出せるとは、思っても見ないことだった。
これまでの◯✕高校吹奏楽部の夏休みなら7月の地区コンクールで銀賞で、それで"御開き”となり。
後は………それぞれ悠々と"夏”を満喫するのが例年となっていた。
しかし。
県コンクールまで出場を決め、更に関東コンクールまで見据えるなど………誰もが夢にも思わなかったことなので、戸惑いの全く無いのも嘘になる。
少なくとも、関東大会常連中学出身の美葉以外は。
美葉は………喜んでいた。
美葉にとっては、夏休み丸ごと潰す一日中部活も前年まで当たり前のことで、慣れっこであった。
それよりも………部活時間が長い=烈貴との時間も長くなるということが、嬉しくてたまらない。
「ハイ、おみやげ!」
烈貴に渡した"海のお土産”は、天然の貝殻のキーホルダー。

「………大好きだよ………柔らかくて、あったかくて………」
一旦、息を飲んで烈貴は上ずった声で言う。
「………こっちも!」
更に、もう一つ美葉のブラウスのボタンを外し。
両手を上に進め。
二つの膨らみを、覆う布ごと手の平で包み込む。
「エェ〜!?」
美葉は笑ったが、顔は上気していた。
烈貴は耳元で囁いた。
「………おっきい!………やわらかい!」
美葉の首筋にキスしながら、二つの膨らみを………布ごしに両手でやんわりと揉みほぐしていた。
美葉は、瞼を閉じ。
少し………切なそうな表情に変わる。
「………そこも………好きなの………?」
「うん………好き」
だんだんと、美葉の中から。
これまで感じたことの無い………感覚?
いや………快感のようなものが生まれて来た。
想定外の、大胆な自分に生まれ変わるような予感もして来ていた。
自分でも制御出来ない………
喘ぎに近い、言葉が突いて出る。
「………おっきいの………好きなの?」
「うん!
………大好き!!」
美葉の言葉に、烈貴は自身の興奮を解放した。
揉みほぐす両手に………少し力が加わり、それが美葉に更なる快感を与えた。
「………あ!………あ!」
美葉は、切なそうなままの顔を肩ごしに向け。
再び烈貴と唇を重ねる。
このまま、互いに愛の時間を重ねたい気分の二人だったが。
守衛の見廻りの音を聞き、名残惜しく、ゆっくりと離れた。
二人は、互いの顔が上気しているのを知り………思わず照れ笑いするのであった。
そんな土曜日が伏線となり。
水族館での………恥じらいの出来事を迎えた、美葉。
貝殻のキーホルダーを受け取り、手にした烈貴の表情は。
見るからに嬉しそうであった。
「ありがと!!
バイクのキーに付けとくよ!」
以前の美葉は。
男子がアダルト関連に興味を持つ話を忌み嫌い、不潔と切って捨てていた。
しかし………
恋を経験してみると、自身の中にも想定外の"化学反応”が起きることを、初めて知ったのだった。
お土産を手にしながら笑顔を見せる烈貴の………ジャージの股間部分を無意識に凝視してしまう自分自身に、つくづく失笑してしまいながらも。
(これは、自然なことなんだ)
と………言い訳という名の自己肯定をする、美葉であった。
続く
〈自然現象・完〉

※文中の団体・組織名及び人名は実在するものと一切関わりありません
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Gemini
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