……………日向は。
ドメニコと共に国際政治結社・イスロのコントロール室に居る。
「プロフェッサー。
日本に居る1号機も2号機も、随分”元気”そうで。
私も安心しとるよ」
ドメニコは笑っている。
”1号機”と呼ばれた麻衣も。
”2号機”と呼ばれた華裏那も。
体内に埋め込まれているチップのおかげで、その行動を遠く中米のイスロ本部から24時間体制で監視され続けている。

ドメニコは日本から自動的に送られてくる、麻衣と華裏那のデータを説明した。
「2号機は後発なだけあって、現時点これまで機体そのものに関しては全く問題が無い。たまに”ヤンチャ”をするようだが、人間相手なら取るに足らんことだ」
「1号機は、今現在で2度目の最重要度アップグレードを地元エンジニアから受けている。全てシナリオ通りだ。
2号機に対しても1号機破壊指令(コマンド)を下しておいたのだが、上手くコンタクト出来た様子だ。
戦闘ヒューマノイドも人間の兵士と同じく、死ぬか?生きるか?の極限を経験することよって格段に練度が上がる。
2号機を1号機の元へ送りつけたのも全くそれが目的であり、そうした”実戦”に立ち合わせ。
破壊されたか?乗り越えたか?
確認した上で1号機の課題を洗い出す。
それを踏まえて現場エンジニア達も問題点の共有化、又はアップグレード対応を学習出来るというわけだ。
1号機は、今後イスロの販売するゲリラ式戦闘ヒューマノイドが現場供給された際の”対応トレーニング”をさせ、または実験台ともなる重要な役割を担うのだ」


「何か質問はあるかね?プロフェッサー」
その後、日向はゲリラ式戦闘ヒューマノイド量産体制の整った”プランター”へ案内された。
