私には和明「かずあき」という

保育園に入る前からの一番古い友達がいた。

家が隣同士で

まだ白黒だった4本脚テレビのブラウン管で

藤岡弘、の仮面ライダーをリアルタイムで一緒に見ては

仮面ライダーごっこをして遊んだ。


趣味もほとんど同じだった。

進路が違った頃も

車やバイクが好きで

ラジコンを始めたり

バイクで峠へ通い出したのも一緒で

私が故郷を離れても帰省すると仲間ぐるみで

夜のドライブを楽しんだ。


結婚相手も

先に結婚した

彼のカミさん友人つながりで妻と知り合った。


しばらく疎遠になっていた

昨年の夏

お盆の14日


彼は突然

心筋梗塞で逝ってしまった


あまりの突然のことに

ほとんど誰にも知らされなかったが

友人づたいに話を聞かされた


葬儀には呼ばれなかったが

せめて野辺送りにと

セレモニーホールで

彼の顔を見れた


「和明……和明」


何か言ってやるつもりだったが

名前を呼ぶことしかできなかった。


とても正直な男だった。

仲の良いだけでなく

私の方が間違っていると思うと

本気で叱った。

ラジコンでもバイクでも

真剣勝負だった。


今回の私は

昏睡状態になってから随分長い日数だったと聞いた。

彼のことだから

「コイツを死なすな」と

たとえ閻魔大王か神様が相手でも

懸命に説得してくれていた日数なんだなと思う。


この話を

今日の看護師さんに話したら

「うん、きっとやり取りがあったんだと思う」

と言って頂いた。




ありがとう、和明。

おまえが助けてくれた、この命………

絶対……絶対大事にする。