一週間前に
かけがえの無い愛機「viki 2」  を失ったショックは未だ癒えず………
傷んだメンタルは変わらぬまま

しかし
伝説の F1 グランプリ・チャンピオン
ニキ・ラウダがレースでクラッシュし
炎上したマシンから瀕死の大火傷で薄氷の生還の僅か一ヶ月後にレース復帰、7位入賞を遂げたように
自分も「漫然とベッドの上に居るわけにはいかなかった」
一日も早く
本来の自分に還る為に!

4月24日       クラブ飛行場
「X―2 」実験機

………朝一番に来場したら
クラブ会長が独りでフライトしておられた
心なしか?
いつものような覇気が無い感じに見えた会長が重い口を開いて話されたこと

………なんと本日
会長も電動グライダーを落としてしまい
機体は粉々になったとのこと!
私も自身の一週間前の出来事をお伝えすると
「(私は)そんなに今まで沢山落としたわけじゃないだろう?」
と宣われた
私などと違い
当然会長は大ベテラン
その会長も又これまでの経験の中に
この度の私のような苦い記憶も沢山刻まれているのを偲ばれるお言葉だった



願ってもなかった
会長とのコミュニケーションに
私も奮起させられた!

「X―2 」 発進!
入念にチャージされたバッテリーが
上昇も力強くさせ
いつもより速く高々度到達!
強めの上反角は相変わらず横揺れを誘発させ
「viki 2」よりも遥かに操縦しにくい機体
しかし負けん気を出して押さえ付ける!
「自分の中の空の覇者」に返り咲く為に!!
悪いジンクスになりそうだった3回目のフライトまで全て無事に滑走路へと生還!
チャック・イェーガーの言葉を借りると
「悪魔を振り払ってやった」!!
………その後である
なんと会長が「X―2」を操縦させてほしいと
願い出られた!
送信機をお渡しして試して頂いたところ
「こんなにパワーが無くても飛んでたのか!」
「とにかく不安定だな💦」
と大変驚かれていたのが印象的だった

……飛行場からの帰りすがら
残雪化粧の八海山が
満開の桜を携えて笑っていた