この時、快晴に関わらず数時間前まで降っていた雨で濡れていた大地…………
その名残は
地上だけでなく…………
機体が渾身の力で駆け上がった…………
大空の彼方にあった
大きく沸き立つ雲・雲・雲

この大雲の真下に吹き上がる
地熱上昇風=サーマルが
小型の機体を木の葉のように吸い上げていく
大海原を航海できるのは
何も豪華客船だけではないのと同じように
スカイキングは
この時まさに「空の王」だった


…………そして時が来て
飼いならした仔犬のように
私の足下へ静かに帰還したスカイキング
天空の大海原でのキャノピーには
どんな世界が映っていたのだろう…………