辺りを静寂が包む、深い森。
その静寂の中、突然、鉄と鉄がリズミカルにぶつかり合う音が迫ってくる。

〈7/9 13:48 JR上条~入広瀬駅間〉
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電化されていない。
複線化されてもいない。
ただ一本伸びる線路が、まるで獣道のように山奥まで続く。
そのただ一本の線路だけを頼りに、高さ数十メートルにも及ぶ巨木群の森を縫うようにして、電車ではないディーゼル・エンジン駆動の列車が走り去る。

〈7/9 13:53 JR入広瀬~柿ノ木駅間〉
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新潟・福島県境に近づくにつれ、山はますます険しくなっていく。
しかし、年式の決して新しくはないキハ40系ディーゼル・カーは、お構いなしに昇って行く。
ひとえに。
決して多くは乗っていない乗客を、安全に目的地へと連れて行く為に。
今はこの蒼い世界が、やがて真っ赤になり、そして真っ白に埋もれてしまおうとも。
その光景は、福島県側も新潟県側も変わりはしない。
・・・・・・・これぞ、只見線。