一つの愛機の生い立ち。 | 風・雪・海・空。ハインケルーパーの独り言

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風・雪・海・空。


その軽やかさと勢い、風の如く。

その重きこと・染み渡ること、雪の如く。

その思慮深きこと、海の如く。

その志高きこと、空の如し。



そんなブログを目指して行きたい。

・・・・時に遡ること今から7年前の2004年。

当時、ラジコン・フリーフライトの両模型飛行機を始めて二年目にして私が初めて組んだバルサ・キット。

それが、ユニオンモデル社製フリーフライト曳航グライダー「ビッグ・コンドル」でした。

その名の示す通り、フリー機にしては大きめの市販キットで主翼長は1.1M。

しかしオール・バルサ材+和紙で覆った機体は100gを切る重さに収まっていました。



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2004年12月、山上の公園にて試験飛行時のフリーフライト・グライダー「ビッグ・コンドル」。



現在市販されている主にラジコン機のバルサ・キットのほとんどは、レーザー・カット方式といってレーザー光線によって工場で綺麗に部品がカットされている商品が常識で、一枚の板から部品をくり抜く作業もとても楽になっています。

さらに部品一つ一つの精度も高く仕上がっている為、初心者の方でも製作に失敗する心配もほとんどありません。


しかし、このビッグ・コンドルはレーザー・カットが採用されていない昔ながらの「板に切り込みが多少入っただけ」のバルサ・キットでした。

初心者だった私も、まずは一枚のバルサ板から正確に部品を「切り出す」作業に集中しました。

しかしながら私はこのキットに取りかかる以前に、市販キットでなく一枚の図面と生バルサ・シートだけで飛行機を作る経験を既に持っていた為、何の苦もなく作業を完了できました。

今思えばそれも、フリーフライト・クラブの師匠から受けた教育のおかげでした。



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翌年の2005年。

私はそのビッグ・コンドルの電動ラジコン化に成功します。


メカは当時出回り始めていたGWS社製6gマイクロ・サーボ「PICOーSTD」を二つと、ユニオンモデル製8アンペア電動アンプ「UAー10G」、180モーター、バッテリーも同じくユニオンモデルのニッケル水素6V700mA、受信機はフタバ製の当時標準型をそのまま使用できました。

当然ながら、もともとラジコン機ではない為、メカの配置やラダー・エレベーターのリンケージ等全て自分で考案しました。

プロペラは同じく180モーター使用のパーク・プレーンであるブンカ「ファイヤーバード」用がそのままマッチしました。

翼や胴体をカバーしていた和紙は全て剥がされ、代わりに当時最軽量と言われた被覆フィルム・OK模型の「イージーカバEライト」をアイロンで貼りました。


機体総重量は250gに落ち着きましたが、私が問題にしたのは「翼面荷重」。

つまり、もともと100g以下の重さを想定して設計されたフリーフライト機が、独自にメカを積み込んだことにより250gに増えた場合の「弊害」を考え、場合によっては翼面積の増加も検討しなくてはなりません。

そこで、組み立て図や箱にも書いていなかった「ビッグ・コンドルの本来の翼面荷重」を教えて頂きたくて、当時のユニオンモデル社の開発に電話で問い合わせたところ・・・・・・・


「ビッグ・コンドルの翼面荷重?わかりませんね~(笑)」


・・・・・そんな信じられない答えが(汗)。お宅の製品だろ!?翼面荷重も計算しないで設計してるの(驚)?

そこで、ラジコン装置を組み込んで飛ばしてみたい為だと話すと更に信じられない答えが!


「あのね~、そんな方法をわざわざとるよりも吉○モデルファクトリィさんあたりのラジコン・グライダー買って飛ばした方がいいんじゃないですか?あそこは世界チャンピオンのやってるメーカーだしね~」

ある意味、確かにそれは正論ですけどね(汗)・・・・・


・・・・・それから数年後、このユニオンモデルというメーカーは倒産いたしました(苦笑)。

決して製品ラインナップは悪くなく、初心者にも間口の広い、良心的な古豪メーカーだったと私は今でも思っています。ただ、倒産したのは社員さん達のモチベーションを維持する「何か」が足りなかったからではないか?とも思います。

現在はユニオンモデル・ブランドのフリーフライト関連商品のみ、他社が引き継ぎ販売中です。こちらだけでも残って良かったと思っています!


それはさておき、もう「ぶっつけ本番で飛ばしてみるしかない」ことがわかったので、せめて一番荷重のかかる主翼の根本だけでもブランク(バルサの覆い)を追加しました。


結果は・・・・

全てがドンピシャでした!

心配された翼面積不足も懸念だけで済み機体の強度も問題無く、なおかつラダー・エレベーターとも効きは良好です。

6V(5セル)&180モーターダイレクト駆動のパワーも決して非力ではなく、上空へ機体を持って行きます。


プロペラが折りたたみ式ではないのが少し心配でしたが、パワー・OFFして滑空に移っても高度を下げません。

むしろゆったりと、グライダーらしい滞空を開始しました。ソアリング成功です。

完璧でした。

私の一つの目的だった「フリーフライト機とラジコン機の垣根を越えたテクノロジーの融合」を、一つクリアした瞬間でした。


ラジコン電動モーターグライダーとして2005年に生まれ変わった「ビッグ・コンドル」は、2008年にやむなく内部メカを他機に流用するまでの三年間、飛行場・山・冬の雪原上において私の最も安心して飛ばせる良き相棒となりました。

この機体は、それまで2chパークプレーンのみのフライトだった私の操縦技術からの脱却と同時に、その後機体を組む際の理論というものを実地で教授してくれたことになります。




・・・・・そして、2008年。


市場ではセンセーショナルなラジコン・ハンドランチ・グライダー(無動力)が発売されました。

東進化成という、それまでのラジコン機界では聞き慣れなかったメーカーから販売の「エンジェル」です。

あまりの小型軽量故に、専用マイクロ・サーボ二つがキットに付属。当然マイクロ受信機指定。バッテリーは場合によってはカメラ用のCR電池使用が指示されていました。

手投げ発進させるグライダーで、投げ方は通常式と言われた「野球投げ(ジャベリン投げ)」と、主翼の端を掴んで放り投げる「サイド・アーム・ランチ」のいづれかを選ぶことができました。


私は既に山でグライダーを飛ばしていましたが、その仲間の先輩から「エンジェル」を譲って頂けることになりました。


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これです(当時)。


操作方法はラダー・エレベーターの2chしかありませんが、全備重量150g程度の超軽量な機体とあいまって浮きが大変良く、平地でも山でも、他の大型機が浮かない状況でも平気で浮いている凄さでした。

私はこのエンジェルで「無動力ラジコン機」デビューを果たします。

それまで、何かあるとモーター・パワーの助けを借りることができたのが、今度は全て「風の力」=「大自然の力」を味方につけなければ、手元に機体を帰還させることも危うくなります。


たくさんの汗を流し、たくさんのキズをエンジェルの機体に付けながら、私は風を確実にとらえる「純グライダー」の飛びを少しづつ学んでいきました。

やがて、軽量ソフトバルサで作られていたエンジェルの胴体も補修の限界を迎え、さらに丈夫な胴体が必要となった時、既に内部メカを他機に移し替え休んでいたビッグ・コンドルの再利用を思いつきました。


そうして生み出されたのがこの機体(無動力グライダー)です。

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完成した機体は、コンドル+エンジェルで「コンジェル」と命名しました。



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・・・・・・コンジェルは現在も数々の補修を繰り返しながらも、飛行場・スキー場公園・山(スロープ)。全てのフライトエリアで、「ビッグ・コンドル」「エンジェル」という二つの名機のフライト歴を刻み続けています。


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