先週、飛行場で草刈り機小屋に激突した修理跡も生々しい、パーク・プレーン「サンライト」の機首。
しかし、予告通り再び飛行可能に!
「狂った9月」の暑さは厳しい。
ひたすら暑い。
でも飛行場に着き、青空に愛機が吸い込まれて行くのを見ると、それすらも忘れてしまう…
不思議です。
日曜日は先週の予告通り、寿命と見られるニッケル水素バッテリーを別の物に交換しての飛行テストを行いました。
上の青色が新しいバッテリー「ニッケル水素400mA・6セル」。
下が前回まで使用のバッテリー「ニッケル水素750mA・5セル」。
今回はとりあえずあり合わせの所持バッテリーを使用し「本当にバッテリーが原因のパワーダウンか?」確かめる意味もあり、無駄な出費を抑えます(笑)。
新しいバッテリーはこれまで使用したものより重量で15g軽く、電圧が1,2V高い、すなわち「軽くてハイパワー」。
しかし、数字が現すように容量が半分近く少ない為、単純計算して飛行時間も半分くらいまで減るリスクもあります。
今回のテストでは、バッテリーの形状・重量変更に伴う「機体の重心」を再調整するのと、このバッテリー容量変更による「飛行可能時間」の目安を知るという、大事な目的がありました。
いづれも飛行に関しては非常に大事な項目なのです。
また、もちろん前回の衝突による機体の影響の有無も確認する必要があります。
搭載方法はキャノピーの中、 御覧の位置(決定済)に本体とバッテリーをマジック・テープで固定(脱着しやすい、重心位置変更可能にする為)。
この位置を最終的に決定するまで、今回も試行錯誤をすることになりました。
飛行機にとっては、この重心位置というものがキッチリ決まらないと、決してうまく飛んではくれないのです。これは、フリー・フライトやラジコンなど模型飛行機問わず、実機でも同じです。
重心。それは簡単に言うと、機体そのものを「やじろべぇ」に見立てて機体のアタマ側とお尻側をつなぐラインが地面と平行に釣り合った状態の支点を言います。
機体がアタマの方に傾いたり、お尻の方に傾いたりする支点は重心ではありません。
この重心の位置というのは、機体それぞれで微妙に違いがあるものですがラジコン機の場合、大抵機体を真横に見た場合の主翼の幅(翼弦・コードと言う)のアタマの方から30%位の位置がほとんどです。
機体をやじろべぇにした場合、主翼の縦の幅の前から約30%の位置を支点にして、うまく釣り合うと「重心が合っている」というわけです。機体を組む時や設計する時も、この重心位置というものを意識して形状を考えたり、装置を積む位置を考えなければなりません。
これを怠るとどうなるか?
飛行機は目一杯パワーが出ていても一向に上昇してくれず、ひどい時は地面に一直線!!
或いは上昇しようとアタマを上げはしますが、そのままアタマを真上に上げてからストン!と墜落!!いわゆる「失速」してしまいます。
動力を使わない滑空飛行でも、機体が波打ったようにもんどり打って、最終的に墜落してしまうこともあります。
ですので、たとえ半完成の市販キットの機体を組んだ場合も、まず行うのはこの重心合わせなのです。
設計図や組み立て説明書にはあらかじめ、その機体の重心位置が示されていて、オーナーはそれを目安にくみ上げますが、更に機体それぞれに微妙なバラツキがあり得る為、組み終えた後に「滑空テスト」などを行い「重心バランスがちゃんと取れているか?」確認するのです。
今回の私の機体「サンライト」は、純然たるオリジナル機ではありません。
主翼を他機から流用した上、搭載物で最も重いバッテリーも付属のものでは無く、私個人の任意で選んだものです。ですので、機体の構成を変える度に新たに重心位置を探らなければならないのです。
まずは前回のバッテリーとの重量差である15gを考え、予測できるおおよその位置に仮止めし、テストを行いました。
滑空テストは風の具合から正確に行えないと判断し、いきなりバッテリーをフル充電し、とりあえず上空へ向かわせ飛行させて挙動を観察することとしました(注:この方法は初心者の方は真似しないで下さい!)。
「ヴィヴィヴィーーーン!!!」
容量が減ったとはいえ、6Vから7,2Vへパワーアップした電圧は、これまでに聞かなかった音を発しています。
リリースすれば、どんどん上昇を開始するだろう!!そう期待して発進させた一回目でした。
しかし!
最初の1回目のターンを終え、二回目のターンを終えても一向に機体は上昇しません(以前はこの段階で30m程の高度は獲得済み)!
モーター&風切り音「だけ」は元気なまま、滑走路横を流れる川へ向かって突入!まずい(汗)・・・・・・・・
堤防に激突、万事休す!のところでギリギリ機体は少しだけ上昇、なんと滑走路へ自力で戻って来ました!!
ホッとしたのもつかの間、今度は着陸するには高度が多少あり過ぎ。ままよとオーバー・ランさせて滑走路脇の石畳みへ突っ込ませて止めました(泣)。
機体は・・・奇跡的にここでもほとんど無傷!!
なんて強運というか、丈夫な機体!?でもこれに喜ばず、反省。
パワーは出てるのに、上昇しない。他のセッティングは変えていない。損傷箇所ナシ・・・・・
「重心か?」
私は、一回目のフライトよりもバッテリーの位置を思い切って5mmも後ろに下げてみることにしました。
要は「アタマが重すぎたのでは」と判断したわけです。
そしてもう一度フル充電後、再テスト実行!
結果は・・・・・・
今度は大成功!!
前回のバッテリーの方が重かったにも関わらず、今回の軽量バッテリー搭載位置は「ほとんど変える必要は無い」事がわかりました。
カギは、バッテリーの形状。
前回が俵型に組まれていたのに対し、今回は若干長さのある組み方だった為だろうと分析しています。
飛行時間も少なくなりはしましたが、予測通りかそれ以上。先週の激突の後遺症も機体には全く無いことがわかり、喜びのうちにテスト飛行を終えました。
やはり、どんな大きさのものでも、機体調整には奥の深さというものを感じます。
ただ、こうした独自に組まれた機体をテストする場合、まず「安全第一」を忘れてはならないことは私の申すまでもありません。
自分で手を加えた機体、一部分でも自設計した機体が、たとえパーク・プレーンやトイ・ラジコンであってもです。
その為に欠かせないのが専用飛行場であり、クラブなのです。
ベルXー1(世界で初めて音速を突破した機体)の飛んだ、米ミューロック湖の飛行場のように。
※ミューロック飛行場=現:エドワーズ空軍基地
