鶴見太郎/著『ユダヤ人の歴史-古代の興亡から離散、ホロコースト、シオニズムまで』 (2025/1)中公新書
著者は、2025年11月に、岩波新書から『シオニズム─イスラエルと現代世界』を上梓している。
本書は古代・中世・近世・近代・現代にわたるユダヤ人の歴史。要するに、ユダヤ人に関する通史であり、教科書的な内容。
現在、ユダヤ人問題というと、中東かアメリカの場合が多いが、近代のユダヤ人居住地はロシア・ウクライナ・ポーランドなど東欧が中心だった。しかし、ロシア革命の混乱期に虐殺(ポグロム)の犠牲になったものが多かったことと、ナチスの虐殺により殺害されたものも多く、数を減らしたため、現在では、東欧はユダヤ人の主要居住地ではなくなっている。
ところで、ロシア革命の混乱期に、ウクライナで、ユダヤ人殺害をもっとも行ったのは、ウクライナ民族主義者(ペトリューラ軍)で、次いで白軍(デニキン軍)、さらには各種の反乱軍だった。このため、ユダヤ人は赤軍(ボリシェビキ)を支持するようになったことが、本書、P203,204に記されている。
